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私は妄執に囚われている。 六畳一間のアパートの一室で、じっと一点を見つめ、胸の内に渦巻く妄執に耐えている。 耐えられなかったらどうしよう。誰かか救ってくれなかったらどうしよう。不意に携帯電話の音が静寂を破る。二つ折りのそれを開くと暗闇に眩しい光が差す。目を細めて着信の名前を読み取ると…もう二度と視線の先に触れることさえ許されないと思っていた人。 私は恐る恐る通話ボタンを押す。 『もしもし先生?居るんならちゃんと電話に出てよ!』 出るなり鼓膜を破らんばかりに怒鳴る。私は呆気にとられて苦笑した。 「すまない…」 『何だよもう!人にあんな劇的な告白しておいて、全力で逃げないでよね』 「すまない」 『何で誤るんだ!俺嫌じゃなかったし』 「いや…でも本当にすまなかった」 心臓は血管を破らんがばかりに鼓動している。私は高校の教師としてなんて軽はずみな行動をとってしまったのか。生徒に告白するなんて。 電話の向こうで彼が苛立ってきているのが分かる。 『もう分かった!じゃあ早くドアを開けて!寒いよ』 私は跳ね上がった。鼓動が早鐘を打つどころか冷や汗まで滲み出てきた。 『早く!』 携帯電話と、扉の向こうから同時に声がする。私は慌てて扉を開けた。 そこにはダッフルコートに黒のマフラー素手に携帯を握り締め、白い息で暖めていた。鼻の頭が赤い。きゅうと胸が締め付けられた。 愛しい。 彼は私の脇を素早く抜けると、床にストンと腰をおろした。私を見上げるその目は真っ直ぐで、体がかぁっ熱くなった。 「何だ先生の部屋って暖房も無いの?電気止められているの?」 私は苦笑して明かりをつけエアコンの電源を入れた。 「頼むから直ぐに帰ってくれないか?」 私は怯えながら言う。 「俺の手も冷たいけど先生も冷たいね」 私の手を握りニコリと微笑む彼に私の妄執が勢いを増した。ゴウゴウと嵐のように渦巻く。 「はっきり言えば良いだろ!俺を見てるとチンコ立っちゃいますって!」 「ば・馬鹿そんな!」 私はひっくり返った。 「そうなんだろ!」 彼が仰向けに倒れた私の上に馬乗りになる。 「正直に言え!」 「うわっ!」 彼の右手がズボン越しに私の起立した物を強く握った。瞬間ビクリと手を引っ込める。自分でやったくせに驚いている。 「だから早く帰ってくれ…」 「ホンとに俺の事好きなんだ」 にやりと笑って私も胸にもたれかかった。 「決めた俺先生の恋人になっても良い。その代わり俺がしてみたいって思うまで絶対エッチな事しないで」 私は胸の上にある温もりに、耐えながらも心地よさを感じていた。 別の意味で囚われているとも言うが…。 【END】 ※サイトの方はオヤジ受メインの18禁部屋です。極稀にこのような純愛チックなモノも書きます。
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