メッセージの編集
お名前
本文
目出度い頭なのは貴様の方だ。このような処で勝手に死にかけおってからに。 (自らの煽りが一定の効果を与えたと己の態度から悟ったと見える相手が何処か満足げな表情を見せれば、其れと反比例するように向ける眼差しは不愉快を隠さないものとなり。されど其の力と闘争本能の有用性を己が認知しているのは純然たる事実であり、何か物申したくもそこについては否定出来ず、結局は吐き捨てる如く、最初の指摘を繰り返すに留まり) 下らん、只の虐殺に何の正義があろうか。よく聞け、魔皇帝様が成そうとしているのは、正当なる復讐なのだ。 あの戦役で最も多く土地や人を巻き込み、命を灰塵に帰したのは誰だ?ーーあの忌まわしき長耳どもではないか。ええ? 我等の闘いは貴様が暴虐を奮う為にあるものでも、得体知れぬ火の獣(けだもの)に餌をやる為にあるのでもない。貴様もあの方に仕える者なら、其の事を弁えよ。 (怪訝そうに声をあげたのみで言及がない処を見るに、小洒落た皮肉は不発に終わったらしい。権謀術数より敵を捩じ伏せる己が力のみを信仰する在り方は魔皇国では正しいのだろうが、幾ら目の前の男を一騎当千の益荒男と認めてはおれど、敵も猛者揃い。何より其れ程の強者も、二国同盟という千を遥かに越える集団の力の前には無力である事は先の襲撃が証明しており。説得を試みるならば、雌伏して時を待つ事が最終的に相手の闘争心を満たす強者に合間見える可能性を高める事に繋がる利点を説明するのが道理だろうが、魔皇帝を盲信する思考は自国の正当化、そして戦役での魔導ゴーレムの暴走を引き合いにした敵国の悪魔化に向かい。今も夢に見る件の事件により引き起こされた地獄の如き様を思いだし口調に熱が籠るが、凶相にて語る其れは端から聞けば偏執症(パラノイア)染みた騙りにも映るかも知れず) ほう、我を喪いはしても逃亡はせぬか。図体に見合うだけの肝は持ち合わせておると見える! ーー儂に任せたのはおのれではなかったか?我が儘なことよ喃。 降ろすのは善いが、引き続き手を出さぬつもりなら、儂には彼奴の頸を切り飛ばす程の力は無い。お前には気色悪かろうが、この森の者共の恐怖を糧とし、力を蓄える事は不可欠だ。 ……儂は貴様程血を求めてはいない、逃げるも構わんがーー何れにせよ猶予はないぞ。口出ししたのだからお前が決めろ。どうする? (風に乗り森に広がる瘴気にあてられ、木々の枝や地面に穿たれた巣穴から、小動物に鳥、蟲どもが逃げ出て、逃げ惑いながら混乱と狂乱の鳴き声をあげるのが、森のざわめきが耳に届き、弱き者をいたぶる嗜虐的悦楽、そして彼らの恐怖を贄として己に流れ込む力のもたらす快楽に、歯を剥き出し狂笑を浮かばせ。己が背に抱えられる相手は、ともすれば魔族の中では平均的な膂力しか持たない己の筋肉が、血管を脈打たせ膨張し、強靭さを増すのを感じたかもしれない。しかしエキサイトする中でも相手の抗議の声を気に留めるだけの理性はあり、膨らんだ風船が萎んだ気分で溜め息を溢せば相手に、次いで目の前の巨躯の怪物に視線を移しシミュレート。戦闘に参加しないという意向を尊重し、かつ身の安全に考慮するなら、魔狼に背を向け相手を安全な場所に移した上で仕留めに戻る事になるが、狂乱状態で何をするか判らぬ以上、放置するのは却って危険に思え。このまま森を怨念で侵し、力を蓄えた上で敵を屠るという己が計画に付き合うか、さもなくば逃亡のふたつの策を提示し、選択を委ねる事とし)
設定パスワード
編集のみ可能です
[
掲示板ナビ
]
☆無料で作成☆
[
HP
|
ブログ
|
掲示板
]
[
簡単着せ替えHP
]