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(失笑のみで特に応答がないのを認めれば、鼻を鳴らしつつも同様の事を云い募るような真似は控えて。戦役の遥か後に生まれた相手には件の出来事など遥か昔のお伽噺のようなものなのかも知れないが、参加しながらも何の戦果も挙げられない儘、地獄等と云う言葉では生温い惨い様であった戦場(いくさば)から只逃げおおせてきただけである事を思えば、己と相手に然したる違いは無いとも云え。更に云えば一時期は戦役の悪夢に苛まれ、自死寸前に追いこまれていた身で訊いた『声』も、語る『正義』も主観や思い込みが多分に入ったものではあるが、自覚がない事、相手が異を唱えなかった事から、そこの辺りの問答はなされぬ儘で) ……今の貴様には無理な話だな。−ーまァ善い。儂も闘争は望まぬ。『弱き者は強き者に従え』。我等の国で最も強き魔皇帝に使い尽くされる時まで、許可なく命を棄てるなど罷り成らぬのだからな。 (相手の反感を買ったと知ってか知らずか、先程の理屈を繰り返し。口にする言の葉のみを辿れば如何にも魔皇国の未来、その主たる魔皇帝の為に身を粉にし、同胞に代わり彼の宿願を果たすを第一とする忠臣のようだが、其の口調はまるで予め用意していた台詞を只間違えないように諳じているかのような、ある種演技風な色を帯びてー今の今まで戦争の惨禍を熱に浮かされたように語っていた人間が(或いは其の光景を色濃く脳裏に思い起こしたせいかもしれないが)不意に態度に滲ませた『醒め』に、感情を乱された相手が気付けるかは判らないがー。しかしそんな僅かな色も、間もなく獣どもの『恐怖』を糧に押し寄せはじめた力の奔流に溶けてしまって) 気分屋め−ーだがまァ、疾く済ませたいと云うのは同意見だ。 (己の提示したふたつの案をはね除け(ある意味、弱っていても反骨精神は損なわれていない点に安心感さえあるが)、第三の策を挙げた相手が己の背から離れても、暫しの間其の場に留まり様子を観察していたが、鎮痛剤を丸々一本口にして痛みを和らげているとは云え歩行も億劫だろうに、足取りは気怠げながら微塵にも衰えない闘争心の滾りを魔狼と対峙する其の背中越しに受け、制止の必要がないと理解。真面に受ければ万全な状態にあってさえ腕が砕け折れるだろう爪の一撃を、相手が消耗した身で凌いでいる最中、魔狼の右目が己の瘴気に侵されているのを認め、死角となっているだろう魔狼の右方向に駆け出せば、瘴気の太刀を片手で大振りに。此度は出力範囲を更に二倍、三倍に広げ、漆黒の霧を森の中に放てば、周囲3メートルにまで撒き散らされた瘴気は更に風に乗り、森と其の中の生き物を侵食していって。通常ここまで埋めれば恐怖を喚起させる効果は薄いが、相手はヒトより単純な獣の上、既に多くが『恐怖』に屈している状態。更に恐慌をきたし、悲鳴のごとき鳴き声がその音響を増していき、それに乗じて己が肉体もまた膂力が高まっていくのを感じて)
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