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(魔皇国が誇る最高の医療技術により殆ど満身創痍だった肉体に治療が施され、完全に回復した状態で覚醒を果たしたのが昨晩のこと。自身が家畜以下と蔑んだ同胞に結果として命を救われたアルスター街道での邂逅から、早くも数日が経過していたらしい。医療行為を非常に嫌厭する自身に取れば余計な真似をしてくれたものだと、手当たり次第に医療従事官を殴り付け、虫の居所が治らぬまま彼を探し回したが遂に見つけ出すことは叶わなかった。 その日の夜は珍しく晴れており、ハイランド郊外に佇む知る人ぞ知る大邸宅のサロンにその姿はあった。最も、普段の野生味溢れる風体とは打って変わって正礼装に黒いヴェネツィアンマスクを身につけた姿は一見彼を判別するには難しいかもしれない。 大陸全土に渡って祝われる聖夜祭は魔都においても例外ではない。各地方によって始祖の生誕祭であったり、大戦の慰霊の意味合いがあったりと起源には諸説あるらしいが、少なくともこの舞踏会では普段にも増して派手に憂さ晴らしするだけの体の良い常套句として使われているに違いない。ドレスコードは“仮面”、それさえ遵守すればどのような種族であろうと歓迎されるという。そして、どれだけ虚言や企みが渦巻こうがこの場に法は存在しない。それを裏付けるようにサロンの半個室では色欲のままに交わり合ったり、血生臭い香りを漂わせていたりとそれぞれが欲を発散させているようだ。自身はと言えば、サロンの支柱の一つに寄りかかって酒を煽りながら、奥のダンスホールで優雅に揺れるドレスを物色するように眺めており) >入室
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