エターナルゾーン日記板
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ーーーーーーーーーーーーーーー 周囲の確認を終え、ルーデルが戻ってきた。 「戻りました……!」 「あ、ルー」 レインが洞窟の奥を指差す。 「サンが洞窟を見つけたんだ。そこで休もう」 サンは得意げに胸を張った。 「ムフフン」 洞窟の中は薄暗く、外の風もほとんど入ってこない。 「よし、焚火だね」 「オイラたちは奥が安全か見てくるっす」 レインとサンは洞窟の奥へ消えていった。 ルーデルはエレナのそばへ膝をつく。 「エレナさん、飲めますか……?」 「ありがとう、ルーデルちゃん」 その時。 背後から、低い笑い声が響いた。 「おっとぉ。ネズミが二匹迷い込んできたか」 ルーデルが振り返る。 「だ、誰ですか……!?」 いつの間にか、数人の男たちが立っていた。 「有無は言わせねえ」 男たちがじりじりと距離を詰める。 「ふんじばってやる」 ーーーーーーーーーーーーーーーー 洞窟の奥。 レインはふと足を止めた。 「……あれ?」 遠くから、激しい水音が聞こえる。 サンも耳を澄ませた。 「雨っすか?」 二人は顔を見合わせる。 洞窟の入口の方から、冷たい風が吹き込んできた。 「戻ろう!」 レインとサンは急いで来た道を駆け戻る。 やがて焚き火の明かりが見えてきた。 だが。 人の声がしない。 レインの足が速くなる。 「ルーデルー!!エレナー!」 レインが叫ぶ。 返事はない。 「……?」 足を止める。 サンも慌てて辺りを見回した。 「だ、誰もいないっす!」 そこにあるのは。 燃えたままの焚き火。 置き去りにされた荷物。 なのに。 二人の姿だけがない。 エレナも。 ルーデルも。 消えていた。 レインは拳を握る。 「なんでだよ……!」 「他に道なんかなかったじゃないか!」 サンは慌てて肩を掴む。 「おおお落ち着くっす!」 「ホイホイ!」 「落ち着くっす!」 「落ち着いて!!」 レインが叫ぶ。 サンが固まる。 「えっ」 「今オイラ!?」 --- その頃。 洞窟の入口近く。 一見ただの岩壁にしか見えない場所。 その奥には、隠された空間が広がっていた。 「頭ァ!」 「連れてきました!」 男は二人を前へ突き出した。 「どうします?」 ルーデルは必死にもがいた。 「離してください!」 腕を振りほどこうとする。 「触らないでください!」 男は下品に笑った。 「いいだろぉ?」 肩を掴む。 「少しくらい楽しませろよ」 次の瞬間。 怒声が飛んだ。 「止めねえか!!」 男が飛び上がる。 「はっ!?ひゃいい!!」 奥に座っていた女。 フリス。 彼女は盛大にため息を吐いた。 「まったく……」 額を押さえる。 「うちの連中ときたら」 「こんなんだから勘違いされるんだよ」 ルーデルは少しだけ驚いた。 山賊なのに。 今の男を止めた。 エレナもゆっくり目を開く。 「う……」 霞む視界。 「ここは……」 フリスが立ち上がる。 「目ぇ覚めたかい」 ゆっくり近付く。 「有り金全部出しな」 冷たい声。 「荷物もだ」 少し間を置く。 「服もな」 ルーデルの顔が青くなった。 「そ、そんなの……」 首を振る。 「無理です!」 男が怒鳴った。 「てめぇ!」 ルーデルの腕を掴む。 「頭の言うこと聞けねぇのか!」 ぎゅうっと締め上げる。 「ううっ……!」 痛い。 怖い。 でも。 「嫌です……!!」 その時だった。 轟音。 真紅の火球が飛んできた。 「ファイア!!」 ドゴォン!! 男が吹き飛ぶ。 「ぎゃああああああ!!」 全員が振り向いた。 フリスも目を見開く。 「誰だい!?」 入口。 雨を背にして立つ少女がいた。 淡い緑の髪。 軍服。 冷たい瞳。 ファーゴだった。 ルーデルの顔が明るくなる。 「ファーゴちゃん!」 ファーゴは答えない。 ただ。 ゆっくり二人を見る。 怯えるルーデル。 弱ったエレナ。 そして。 周囲の山賊達。 沈黙。 数秒。 やがて口を開いた。 「……」 その声は静かだった。 静かすぎた。 「捕縛するつもりだったけど」 山賊達が身構える。 ファーゴは杖を握った。 「気が変わったわ」 冷たい視線が突き刺さる。 ルーデルは思った。 (怒ってる……) 分かる。 今のファーゴは。 本気で怒っている。 ファーゴは一歩前へ出た。 そして。 淡々と言った。 「全員やる」 ーーーーーーーーーーーーーーー
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