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「嫌い」 そう彼奴は冷たく俺に吐き捨て死んだ。 死因は交通事故、彼奴からそう俺を振った後道路を渡ろうとした瞬間車に引かれたんだ。 俺が彼奴を突き飛ばしたから。ブシュッと言うグロテスクな音を身体で奏でて、道路に赤いアートを描き死んだ。汚ない彼奴の身体は、綺麗な死に方だった。葬式ん時、彼奴の家族や親友とかが泣きじゃくっていた。馬鹿見たい、脳裏の俺はそう号泣している奴等を嘲笑っていた。葬式のなんか台の上には、彼奴の笑顔の写真が飾られていた。 俺には見せた事もない満面の笑み、ああ一体この笑みは誰に見せたんだろうか。腹が立つ、どうせならこの手で殺したかった。 俺は沸々と込み上がる怒りを押さえ込む様に手を握り締める。 なんて不愉快な葬式なんだろう。 あんな最低な野郎の死体を泣きながら崇めるなんて不愉快極まりない。俺はそう眉間に皺を寄せながら、葬儀所を後にする。 ああ、なんで俺はこんな奴の死体を崇めるだけの為にこんな高いスーツを来て髪なんか整えてるんだ。俺はYシャツの一番上のボタンを外し、七三で決めていた髪をぐしゃぐしゃと乱した。 葬儀所の専用駐車場から、彼奴の死体が置かれてる葬儀所を見る。まだ彼処に死体が置いてあるのか、俺はさっさと燃やせと呟く。 「………ッ」 俺は不意に頬に触れると頬には大量の水で濡れていた。俺は自分の身体がおかしいのかと頬の涙をごしごしとスーツの袖で拭う。 泣いているのか?俺が? 有り得ない。もしかして、泣いたまま葬式に出てた訳じゃないだろ。 そう思えば顔に血液が集中し、熱くなる。 泣き止め、みっともない。そう思えば思うほど涙は溢れる。俺の脳裏には今までの彼奴との思い出がリアルに思い返される。 大好きだ、そう呟いて彼奴が抱きしめて来てくれた事も俺は忘れなかった。 彼奴は誕生日に、金がないとか言いながら馬鹿デカイ牡丹の花束プレゼントしてくれたりした。 こんな事、なんで今更思い出すんだよ。今更思い出しても、遅いんだよ。 彼奴はもう居ないんだ、俺がこの世から消したんだ。思えば思うほど涙が止めどなく流れ落ちる。 「ぅあ"ああ"あっ!!」 ぼろぼろと溢れる涙が俺の頬を更に濡らす。帰ってこいよ。また抱きしめろよ。大好きって言えよ。なんで俺は彼奴を殺したんだよ。降り積もる後悔に俺は涙を流す。もう一度、彼奴に逢いに行くんだ。 そう、俺はもう一度葬儀所に戻ろうとした瞬間、激しいクラクションが鳴り響いた。
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