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もくもくもく。 空を見上げれば、最近めっきり夏らしくなってきた雲たち。 今日も空は、青い。 「そーたぁー」 「あ?」 「…そーたぁー」 「何だよ。つーか、のばして呼ぶな」 「むぅ」 隣で口を尖らせるそいつ。 「可愛くねー」 「…ひどいよ総太くん」 俺らは今、教室のベランダから空を見てる。 「ねぇそーた」 いや“俺は”といった方が正しいかもしれない。 「だから、なんだって言ってんだろ」 こいつは俺ばっかり見ているから。 「愛しい名前をただ呼んでみたい時がある」 「…あそ」 ああ、今日の空に溶けてしまいたい。 いっそ空気のように。 透明になって煩わしいもんなんか全部無にして。 「…なんだよ」 いきなり俺との距離を詰めてくるそいつ。 肩と肩がそっと合わさった。 「いやだよ」 「は?」 「どっか行かないで」 「……おまえ、」 一瞬、思考を見透かされたような錯覚に陥る。 ときどきこいつは鋭いから。 「ばぁか…」 「ね、呼んで?」 俺の名前、と言ってそいつは視線を空へと向ける。 ああ。 傍にいるのに目も合わせらんないくらい好きだよ。 ―――――正晴。
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