メッセージの編集
お名前
本文
ここ数日の画像、それも自らの顔写真を添付する流行りについては知っていた。だが私は、そんな風潮に同調しようとは思わなかった。写真に対するレスポンスが恐ろしいというより、己れを世間に公表出来る程の自信が無かったのだ。そんな私に出来たことと言えば、目だけの接写や全身写真等、個人の特定が出来ないようなものを貼り付けることだけ。目立ちたい欲求を中途半端に解消することだけだった。 労働を終え、寝所に横たわった私は、いつものように地下室を覗きに行った。 地下室の新たなスレッドというのは常に興味を惹かれる。もちろん即日すたれるスレもあるが、やはり覗いてみたくなる。 この日も、興味を惹かれるスレッドが立ち上がっていた。スレッド主のハンドルネームは『もも』。最近現れた娘だ。時間限定で顔写真を掲載するという。 いつものように、私の親指が携帯電話のボタンを探る。カーソルを移動させると実にたやすく、『ENTER』が押される。それが自らの人生を根本から揺るがす契機になるとも知らずに。
設定パスワード
画像ファイル
編集する
削除する
[
掲示板ナビ
]
☆無料で作成☆
[
HP
|
ブログ
|
掲示板
]
[
簡単着せ替えHP
]