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わたしはただ、あなたに見て欲しかっただけなの。気づいて欲しかっただけなの。 目指した丘の頂上まで走って走って。やっと登りきったところでゆっくり振り返る。 鮮やかすぎる緑が生い茂る地面の上、足下まで点々と続く紅い跡とそれを辿って風のように駆けてくるあなたの姿が霞んだ視界の中心で揺れる。 「やっと諦めたか」 『別に、死ぬのが嫌で逃げ回ってた訳じゃないわ』 ただ、大好きな海が見えるこの丘にあなたと一緒に来てみたかっただけ。 ずっと心の中で想い描いていた理想のシチュエーションには程遠いけれど、今わたしがあなたと二人きりでこの場所に立っていることには間違いないから。それだけでもう、満足。 「裏切った割には随分潔ぎいいんだな」 『女の子はみんな、一度決めたら潔ぎいいものよ』 そうか、と息を吐いたあなたがわたしに向けてゆっくり武器を構えるのを人事のように眺めて目を伏せる。 これがわたしの望んだ結末。恐怖なんかあるはずない。けど、 最後にひとつだけ聞いて欲しいことがあるの。 あなたにとってはうざったいだけの不必要な言葉だって事くらい百も承知だけど、それでもやっぱり知って欲しいの。 『わたしあなたが、』 ずっと大好きでした 鈍く鋭く輝くあなたの刃がわたしの皮膚を斬り裂いて深く心臓に深く深く沈んでいって、柄から唇からとめどなく溢れ落ちる赤がわたしの身体とあなたの右手をゆっくりゆっくり染めてゆくのに痛みなど微塵も感じなかったのはきっと最期の最後にあなたがわたしの目を真っ直ぐ見ていてくれたから。 一応最新作ですが…お粗末さまでした((苦笑" よろしかったらサイトの方にも是非遊びにいらしてください(*´∀`*)
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