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<font color="C9CACA">◆</font> <font color="FFD700"> ◆</font> <font color="A260BF"> ◆かつての竜狼大公家</font> <font color="FFD700"> ◆</font> <font color="C9CACA">◆</font> <FONT size="2"> 「カミィ様」 「んー? どしたぁールア?」 「ちょっと小耳に挟んだことがございまして」 「うん」 「少々お伺いしたいのですけどよろしいでしょうか」 「うん。全然いいけどなんで敬語なの」 「先日偶然、帝都にいらっしゃっていた霊狼の方にお会いしまして」 「あ、無視なのね」 「霊狼の方々というのはご自身の名というものに並々ならぬ意味をお持ちだとのお話で」 「ああ、そのことか。そうだな、人のとは大分違うと思う」 「名付けというのも非常にデリケートなものだそうで」 「うん」 「カミィ様もかつては現在ミドルネームとして使用しているフィガルェセナと呼ばれていたとか」 「そうそう。俺の親がガールとセーナって名前だったから。『父ガールと母セーナの息子』って意味なんだよ、あれ」 「そのようですね。親の名と共に呼ぶことで幼い子供を守る意味もあるとか」 「そうそう。ていうかすげぇ詳しく聞いたんだな」 「色々と質問させていただきましたので。それで、ご自身が望む相手に名付けてもらうことで、一人前と認められるようになるのですよね」 「そうそう。それまではどんなに長く生きてても幼体なんだよな俺ら。寿命もないようなもんだし。自分で色々考えられるようにはなってるし自我もできてるけど、番うとか子作りとかできねぇし、存在としてはまだあやふやっつーか霊的っつーか」 「とても興味深い生態ですよね。今度また詳しく伺いたいです」 「なら長老のじーさんに頼んどくよ」 「ありがとうございます。それで、その名付けのことなんですけれど」 「うん」 「カミィ様のお名前はカミークム様ですけれど、これは本来の名から一部を抜き出して名乗っていらっしゃるとか」 「そうだな」 「その本来の名というのは名付けを受けた側とした側の当人同士だけの『秘密』で、他の者には決して明かされないとか」 「うん」 「ところでこの名付けというものは、番同士で交換し合うというのが大半だそうで」 「そうそう。俺の親も互いに名を贈り合ったんだってさ。つっても親父はそもそも霊狼じゃなく雷竜だから既に名を持ってたんだけど、お袋に付けてもらう方がいいっつって名を変えちまったらしい」 「とても情熱的な方ですよね。大変憧れます。ところでカミィ様」 「ん?」 「あなた様の妻はこの私ですよね」 「え、うん、当たり前じゃん。何言ってんのルア」 「番というのは私達人間で言うところの夫婦であり番うというのは結婚であると理解しているのですけれど、それに相違ございませんよね」 「そうだな、ニュアンスとしてはそれで大体合ってると思うけど」 「カミィ様には私の前に妻や番となる方はいらっしゃらなかったと認識しているのですけれど、もちろんおりませんよね」 「え? いるわけねぇじゃんそんなの」 「そうですよね、私もさすがにそこを疑っているわけではございません。ところでカミィ様」 「うん?」 「あなた様の名付けは一体誰が?」 「あれ? 知らなかったっけ? お前の親父だけど」 「……お父様が?」 「うん。いつくらいだったかな? なんか特に戦闘とかなんもなかった日に、みんなで話してたら名付けの話になって」 「……」 「そもそもフィガルェセナが名だと思ってたらしくてさ。親父とお袋みたいにフィーって呼んでいいかって聞かれて、いやそれ息子って呼んでることになるけどっつったらすっげぇ驚かれて」 「……」 「やっぱ人の……つか霊狼以外の? 感覚だと全然違うみたいで、俺うまく説明できんかったから親父とお袋にしてもらったんだけど、暫くみんなぽかーんてしてて超面白かった」 「……」 「そんで話した後に、あー俺も名付けてもらおって思ったから、その日の夜に頼んだんだよ」 「……」 「いやーあん時まじでビビってたよなー昼間の驚きなんか目じゃねぇってくらい。ていうか目が飛び出てたわ、目が」 「……」 「本当にいいのかってもう何度も何度も何度も何度も何ッッ度も確認されてさー。こっちから頼んでんだってのに」 「……」 「てか俺に他の選択肢あるわけねぇと思うんだけど。もっと色んな相手に出会ってからとかなんかごちゃごちゃ言ってたけどさ、今頼むとしたって変わる気しねぇし」 「……」 「まぁ結果的にあん時名付けてもらったおかげで親父とお袋死ぬ前に成体になれたから良かったよな、……って急に立ち上がってどうしたルア?」 「ううん、なんでもないのよカミィ。ちょっと急なんだけど用事があったことを思い出しちゃって。今から行ってきてもいいかしら?」 「ん? そりゃもちろん。なんか急ぎ?」 「ええ、そうなのよ、よかった。話の途中でごめんなさいね? 色々と教えてくれてありがとう、とても勉強になったわ」 「んーん。正直その辺の話って俺より他の一族に聞いた方がちゃんとわかるから、あんま役に立てねぇんだけどな」 「いいえ、ものすごく有意義だったわ。……ええ、本当に有意義だった」 「そっか、ならよかった……けど、え、ルアなんか怒ってる?」 「何言ってるの、そんなわけないじゃない。っと、ああ、そろそろ行かないと。それじゃあ後でね、カミィ。子供達のことお願いしていいかしら?」 「ん、もちろん。気を付けてな」 「ええ、行ってくるわね。……お父様の所に」 <U>【Trivia】</U> この後フロールアは父親(初代皇帝)の所へ殴り込みに行ったと思われる。別にそれが嫌とか許せないとかではないし二人の絆もわかってるしそれを愛おしくも思ってる、んだけど親友兼相棒のあまりの入り込めなさというかカミークムの絶対の信頼独り占め感羨ましいが過ぎる乙女心。なおカミークムに察する機微など存在しない。 霊狼の名付けについて、詳しくはPC設定より裏設定を参照。 </FONT>
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