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「いくつかの夜」Ar Arさんは、いとうかなめさんや吉田群青さんなどと同様に、以前のHNや別名義で既に数年前から携帯詩界隈ではかなり著名ですけれども、ある意味で閉鎖的な携帯詩の世界は所謂「詩人村」には殆ど知られていない、ということは否めません。 だからどうした、というよりも、一概にはくくれないにせよ、ある程度の支持を受けている携帯詩人(という呼称も、フル・プラウザ等の携帯端末の進化により、パソコン詩界との閲覧の制限や格差の消滅により死語と化しつつあるのかもしれませんが)に特有の、現代詩の洗礼も受けずポエムにも汚染されていない、不思議な親和力を備えた空気が、この作品にも遍在します。 下敷きになっているのは、終末か絶滅のing形式という、ありふれた題材ではあるけれども、SF的な説明に堕ちてしまうことなく、余韻に満ちたポエジーが随所に浮かぶ佳作ですね。 個人的嗜好のみで主観的に選ぶなら、私は本作にポイントを付与したでしょう。 ただ、詩文としての美しさには、やや欠け、読み手に豊穣な結実を手渡すには不全なテキストという印象があり、それよりもなによりも明らかな送り仮名の単純なミステイクであろうと思われる箇所があったのは致命的でした。 例えば、怪しい造語や日本語表記的に疑義がある記述の場合でも、作品構成上、ある程度の必然性があると判断可能である限りにおいては、誤字や脱字も了とするに吝かではないのが読者層の主流ではあるのでしょうけれども、それは「醒めない」ことが大前提で、そこに工夫の見受けられない作品の誤字・脱字は、明らかな書き手の怠慢でしかないと、(私が、というよりは)普通に読む人なら誰でも思いますから。これはArさんに向けて、というよりも、全ての書き手に対して、切にお願いしたいですね、特にインターネット詩に於ける「校正」は作者のみに委ねられているのですから。 また、当企画は(各審査員に個人差はあれども)比較的、誤字等には寛容ではあるかもしれませんが、市井のコンテストでは誤字を含んだ(その判断は、書き手の主張などでは当然なく、読み手によります)テキストは、(「詩」に限らず)審査の俎上にも昇ることなく破棄されるのが常です。それに付随する権威その他にかかわりなく、他者に選ばれる、ということはつまり、そういう事でしょうしね。 作品そのものに触れるよりも与太ばかりになりましたけれども、シビア云々とかではなく、作品に向かう人は「文句を言われて半人前」くらいの認識は抱いていてほしいと願ってやみません。誉められて伸びた作家は、有史以来、存在しないでしょうし、文句を言われる境遇は、ある程度「他者に認められている」が故なのですから。大概の他者、つまり読み手は、書き手の想像以上に、冷淡であり、殆どのテキストは、予め読まれないか、無視されるか、陰でクソミソな言われようをされていると思ってくださって間違いありません。作品を「公開する」という行為には、そうした重い事実が例外なく横たわっていることを改めて書き手の皆さまに御認識いただきたく存じます(ギャランティー発生の有無など、読み手には無縁の切実さです。或いは、自己慰安や趣味で書いていることを免罪符にするのは卑怯、とまではいいませんが、言い訳としては成立しないでしょうから)。 与太が過ぎました。 どんな筆が欲しいか?なる問いに、私は私の心酔する詩人達ではなく、この作者の名を挙げたくなる理由は、ただ一つ、 より多くの人に読んでもらえそうだから、です。 携帯詩界隈では何万もの詩のサイトがあり、10代の方々が日々、詩を書いて、それ以上の方々が詩を読んでいる。そして彼女や彼は、「現代詩手帖」や「びーぐる」は知らないけれども、Arさんや吉田群青さんは知っていて、憧れたり真似たりしているわけです。「ビジネスとして詩」であるとか「方法論としての詩」を考えないなら、その新しい可能性や領域は、漸くその緒についたばかりではないか、と私は思ってしまう時もありますね。 御応募、ありがとうございました。
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