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羽音うるさい虫を、少年はつかみとり、てのひらから感じる蠢きは、置きぬけの少年のてあしのようであった、少年の朝は日の光とともにはじまり、窓を開けると見える青空から迷い込んで来る羽虫、虫のような少年はうるさく、蠢くようなてあしを持て余し、窓を開けて、窓越しに見える青空は、もう見納めなのだろう、「もう見納めなのだろう」と聞こえる羽音はうるさく、窓を開き、開いたてのひらの上で、ぐったりする少年。
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