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「大きくなったね。」 「当たり前だろ。 もう寝ろ。」 昼間見てしまったお袋の若い頃の顔がチラついた。 「竜一ね‥」 「もう寝ろ。」 なんか変な気持ちになりそうだった。 ボロボロの流し‥ 洗い物をしてる小さい頃から見慣れたお袋の後ろ姿を思い出した。 「男が流しなんか立つんじゃない!」 昔,お袋に言われた。 洗い物なんて‥ 初めてやった。 風邪はいつの間にか治ってた。 簡単に風呂に入って,お袋の様子を見に行くと,灯りが点いたままだった。 「おやすみ。」 電気を消すと 「竜一‥ 来て。」 とお袋の声がした。 「ん?」 「来て。」 「何?」 窓から灯りが差し込んでて真っ暗ではなかった。 布団の横に座り込んだ。 「今日,何の日かわかる?」 「わかんねぇ。」 「今日はお父さんの命日だよ。 朝,母さん‥ お父さんに 『竜一は立派に育ってるから安心して。』 ってお話ししたよ。」 「そうなんだ‥」 「抱っこしてくれたもんね。」 「あぁ。」 「今日は良い日だった。」 「そんな大袈裟な‥ いくらでもしてやるよ。 俺の方がデカいんだから。」 「本当?」 いつか‥ お袋の事,温泉にでも連れて行ってやりたい‥ そう思った。 「聞いて良い?」 「何?」 「親父,死んでからお袋その‥」 「何?」 「寂しくなかった? 一人で‥」 「バカね。 そんなヒマなかったわよ。 それに一人じゃなかったから。 あんたを育てるので精一杯だった。」 「そうか。 ありがと‥」 「バカね。 何お礼言ってんのよ。 母さんがそうしたかったの。 竜一が大きくなるにつれどんどんお父さんに似てきた。」 「そうなんだ‥」 「あんたこそ,美っちゃんと仲良くしてなさいよ。 あの子は良い子よ。」 「わかってんよ。」 「わかってない。 竜一の事だけ小さい頃からずっと真っ直ぐ見てたよ。 竜一の良いところも悪いところも‥」 「そうだな。」 「美っちゃんを泣かせる様な事したら‥ お母さん許さないからね。」 「わかってるって。」 「さ‥寝ましょ あんたも寝なさい。」 「なんだよ。 お袋が来いって言ったんじゃねぇ。」 「おやすみ。」 もっと話してたかった気がした。 「おやすみ。」 「竜一‥」 「ん?」 「ありがとね。 母さん嬉しかった。」 「おやすみ。」
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