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コンコンとノックの音が響いて、もう寝ようと思っていた夏海は扉を開けた。暗い廊下に静かな表情をした士が立っている。 夏海:あ…士くんどうかしたんですか[E:0003] 士:おまえ…もういいのか[E:0003] 何を問われているか気づいて夏海は慌てて頷いた。 夏海:え…あ…はい[E:0734]全然大丈夫です[E:0454]調子いいですよ[E:0454]それに倒れてた間の記憶もありませんし…[E:0454] 士:…そうか… 確認するように呟いた士がゆっくりした動きで覆いかぶさるようにして身体に腕を回してくる。そのまま押されるようにして部屋の中に戻される。扉がぱたんと軽い音を立てて閉まった。壊れものを扱うようにやわらかく抱きしめられて夏海は戸惑った。いつも強引な彼。いつも自信満々な彼。そんな彼にこんな風に抱きしめられたことなど今まで一度だってなかった。思わず全身が緊張する。 夏海:つっ…士くん…[E:0003] 士:……… 士は何も答えない。ただ髪に顔を押しつけるように抱かれて深く長い息が吐き出される。どきどきと鳴る自分の心臓の音がうるさい。背中に回された腕が熱い。「よかった…」と聞き取れるか聞き取れないかの声で囁かれてなんだかどうしようもなく切なくなって夏海もまた自分の腕を士の背に回した。士に全身で抱きしめるようにされて夏海は薄く目を開けた。彼の体温が服ごしでもじんわりと伝わってきてそれがとても気持ちいい。アポロガイストに襲われようとしている士の前に身を投げ出したのは咄嗟のことだった。どうしても彼のことを失いたくなかったからそれは夏海にとっては自然な行為であったし、結果として自分がどうなってしまっても構わなかった。倒れてからの記憶はない。ただ士とユウスケが必死になって助けてくれたのだと…それだけはわかった。なにもかも元通り。帰ってきたいつもの日常……のはずだったのだが。でも今日の士くん……なんだかいつもと違う。
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