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(店の床を捉える視界に相手の靴先が映るのと連動してこちらへ接近してくる気配を感じ取ったので逸らしていた目をおずおずと正面に戻すと、そのまま足を止めずゆっくりと詰め寄ってくる相手の動きに、え、と疑問の声を漏らす。そして見えない手で押されるかのように横へ避けるのではなく後ろへ下がるも、その動きが支柱によってすぐ遮られてしまえば相手からされるがままに流され続け、気が付けば控えめな化粧によってより一層引き立てられた美貌が眼前に迫っており、そのまま仄かに漂う香水(アイリス)の香りを意識するよりも早く互いの唇が重なり──合う、その直前。相手の鎖骨に触れていた右手を動かして立てた人差し指の爪甲を自身の唇に宛がうと同時、相手の唇を指の腹で受け止める。そうして、一本の指を挟んでの唇同士が接触しない接吻を交わすと、未だ相手に触れたままの左手で言われた通りに拒絶(つきとば)したりなどせず──出来るわけが無いし、しようとも思わない──、代わりに相手の頭部を少しだけ押し返そうと人差し指に力をそっと籠めて) 「こうして私を求めようとしてくださったということは、そうしたいと思う程度には私のことを魅力的だと思ってくださったのですよね? それについてはとても嬉しく思います。 ……ですが、こういうことを性急に行おうとすると、クロエ様に対して要らぬ誤解を抱く者が現れないとも限りませんので、今後はなるべくお控えになられたほうがよいかと思います。──私がクロエ様に働いてしまった非礼については、これでお許し願えませんでしょうか?」 (見る者によってはそこにも彼女特有の色香を感じ取るのであろう、憂いを帯びた淡褐色(ヘーゼル)の瞳を真っ直ぐに見つめながら困ったような微笑を浮かべると、自分の思うところについて落ち着いた口調で語る。そして、相手がこちらを求めようとしたことについての感謝の気持ちと、しかしそれを受け入れなかったことについての謝罪の気持ちを一言一句に籠めながら所感を語り終えた後に一つの願いを申し出て相手の唇から指の腹を離すと、返事を待たずに目を閉じてまだ彼女の唇の感触が残っているそれを自分の唇に重ね)
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