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(双眸に宿り、途中で止められた言葉に籠められていたのは確かな怒りの感情。それが果たして何に由来するものなのか、ここまでの遣り取りから推測することは出来てもその推測が正解であると証明(だんげん)することは出来ない──何故なら、相手が飲み込んだ指摘(ことば)の通り自分は彼女のことを何も分かっていないから。自身の唇から指を離して、頭を下げながら謝罪する相手を真剣な面持ちで見据えると、先程とは逆に今度はこちらが距離を取った相手のほうへと近寄り、下げられた頭部の眼前で片膝をつく。そして未だ表情窺えぬ相手に向けて発する言葉は、しかし怒らせてしまったことに対する謝罪ではなく) 「クロエ様──私は、クロエ様が何に対して怒りを抱かれたのか理解しておりません。ですが、その怒りは単なる癇癪や不愉快の発露といったものではなく、自らにとって大切な何かを貶められた時に抱く真摯なる怒りであると感じました。 ……クロエ様。私は、怒るべき時に正しく怒ることが出来る貴女のことをもっとよく知りたい。そうして、自らが犯してしまった過ちをしっかりと認識した上で私は貴女に謝りたい。ですから、どうかお願いします。私に、クロエ様の怒りを……揺らぐことのない信念と決して譲れない誇りを、伝えようとすることを諦めないでください。……このような振る舞いが不遜極まるものであることは重々承知していますが、それでも私はクロエ様にそう願うことをやめません──決して」 (私はあなたのことを何も分かっていない、でも分かりたいと思っている、だから私にあなたのことを理解させるのを諦めないでほしい──謝罪の代わりに告げた言葉は、自己申告の通り不遜と思われても仕方ないもので。しかし、偽らざる本心を偽りなく相手に伝えるための言葉はこれ以外に思いつかなかった。そんなこちらの言葉に果たして相手がどういった反応(リアクション)を取るのかは不明なれど、たとえその反応がどのようなものであったとしても全て受け止めるという決意を胸の内に秘めながら、微動だにせずその時が来るのを待ち)
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