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白桃剥く指先のざらり ひたひたと、 ひたひたと、 手首つたう汁の行く先の鋭角の、 うすくれない、 頬杖。 並んだ机と椅子。 整然の、無機質の、 薄暮の気配に生物めいた顔が恐くて 俯き加減、 結んだセェラァのタイの不揃いだけを一心不乱に見つめている少女は、 乱れた鬢掻き上げるのを 先刻から躊躇っていて。 Pa、ri、 微かな音は気のせいではなく、 白く乾いた唇が 震えるよに開く。 先生教えて、嘘――。 かすれた響きは、 息を呑むよな鮮やかさで、 伸ばされた武骨な先端は 戦慄くしかなかった。 サイレン、 六時の。 騒つく、騒めく、 不穏の気配。 薄紫の、唐紅の。 先生、教え、て、嘘――。 晧歯がゆっくりと象牙色の液体質の双丘を割る。 恨みがましい眼差しと 変貌した粘着性の、唇。 絡めば良かったのだ、 指先。 ひたひたと、 ひたひたと、 夜の匂いに紛れて。 舌、こえ。 馨。 せんせ、おしえて、うそ、 不実を欲しがる少女と、 逸らされた視線の、 コクリと動く喉仏の、 カタと軋んだ、教壇、の。 センセ、オシエテ、ウ、ソ、 空気に満ちた果実の馨、 と同質の苛立ちを孕んだ聲の途切れがちの、 薄暮に紛れた、何か。 伏せられた睫毛の奥の、 誰そ彼刻の震える熱が誘発、した、 合わせ鏡の、罠。 風が、温い。 幕切れ。
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