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青い血で書かれた水曜性は、 万年青の実となって赤く結ばれる。 ある、いは、いつになく遠く静かな空で、ある。 店員が しきりにすすめてくる 玄関先に どうかしら と自分に問う がしかし 私は迷信だと思う 縁起がいいだなんて…… けれど赤い実を見てみたい 常緑なのもいい 結局玄関先に連れて来た万年青 (今日からうちのこ) 深海の重さだったね 青いヒレで泳いでいたんだ たどりつくこともないまま 全て 変わりつづけていくね ここはどこ ( 世界の。)( 真空の静脈でつながれている) 波が黒い船を浮かべて 未踏の地を探し求めてしまう 孤独なんだろうか ( 、大空をあおぐ深海魚 噫)! 不自然な雑音もきこえてこない 仄明りの部屋で黒光りする 万年筆が ブルーブラックのインクを 黄金のペン先から伝えたのち 園芸日記に あたらしい名を記す そ、れは〈未通過の自転車が輪舞する水曜〉 あるいは〈無名骨〉と、いう 私はまだあの子のことは知らない これ、からだ ※ふりがな。万年青(おもと)、雑音(ノイズ)。 ※万年青(「おもと」又は「まんねんせい」という名称。)→ユリ科の多年草。
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