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さびしさは 何十デシベルだろう ぬけ落ちた日々 そのなかで、きみだけが水を掻き ぼくはひたすら ナイフを捨てつづけている 少しの手紙の束 その中になんとなくしまいこまれた 郵便屋の果物ナイフ 十四つめは今日 錆びていて きたない 食器の上では魚が死に(ぶった切った鱗や背びれ) きみはたぶん、 決意もないままクロールの姿勢へ 覚束なさを盾にして 肩甲骨からシャツが浮き上がり そのときばらばらと、 ゆるやかな期待が泳ぎはじめたようだった 裸のままじゃ あまりにかなしい動物なのだ ひと は (水中では、たくさんの誰かの悲鳴がきこえる) たっ、たっ、たっ、たっ、 それはその真っ青なからだに 斑点となって 結局、きみをつんざいてしまうだろう 全てが青みがかった その中で肌だけがぼうっとふちどられ やさしさ と呼べるような線は 一つもなくなってしまう 少し切れば血がでるけれど きみは両手でプールをだいて ほとんど水になった ぱしゃんと笑えば 溶けかかった塩素のにおいがする
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