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脚を焼く火が 胸にとどく前に消え ふたたび冠のかたちに現われ 両肩を抱き燃えつづけている まばらな陽のなか あなたは身を反らし 地と空のきわ 水と空のきわを 飛沫のように埋めつくす羽 夜のむらさきが 見えなくなってもむらさきのまま 森や原をひたしている 手からも器からもこぼれさまよう あなたは そのようなあつまりから来た 奥の奥にある傷の熱さを ひとつの水がまわりつづけて 息やうずきや 治らぬ唱を聴きつづけている 宇宙を知らずに笑む声が 砂の庭に自身を描くとき あなたは羽と冠を脱ぎ 炎だけをまとっている 崖と荒地 躊躇する指 紙の上に 紙と同じ音があり 街や道の切れはしを 夜の曇に敷きつめる 苦しいですか 童話が燃えてゆくのが見えますか でもあれは偽りです ほんとうのほんとうの語り部は まともなひとたちのためだけに おかしなもの 不思議なものを 見捨てたりはしませんから それがどれだけ苦しいものでも あなたを消し去ろうとせぬものは あなたをさらにあなたにする ふたつ以上の季節の名を 発することのできぬ日々の あなたは満ちて見えぬむらさき ほのおほどきはばたくかんむり
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