メッセージの編集
お名前
タイトル
メールアドレス
※変更する場合のみ入力
ホームページ
本文
一 鎮痛剤が開かれるように 始まる アルコールの切れ端で拭う空が 落ちている影の片隅に 染み渡っていく 二 雀が声を忘れていく道 そっと、置かれた言葉で みたされていく三半規管 三 溶けようとする 水とオリーブオイル 乳化しきれないでいる僕らが 揺られながら、揺れながら きめ細かく小さな 気泡を擦り合わせていく 茹で過ぎたパスタだけが いつも密かに 片付けられている 四 子供の笑顔に壁が震える 突き抜けるような空に くたびれている鯉のぼり 新聞紙の兜の折り方を 思い出せないでいる指先 五 女の前髪のように しなやかな影が伸びていく 忘れていた声を拾う帰り道 連れて帰るものは 少ない方がいい、と 背を向ける 染まっていく今日を 結べずにいる前髪 六 いつまでも子供と 膝をおる男 とめどなく、 揺れる三半規管で きめ細かく小さな 気泡を作りあげ 溶け込もうとする 七 窓枠に切り取られた空 なぞる手のひらが 探している歌 遠い日の声
設定パスワード
画像ファイル
編集する
削除する
[
掲示板ナビ
]
☆無料で作成☆
[
HP
|
ブログ
|
掲示板
]
[
簡単着せ替えHP
]