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庭に残した結晶が慌ただしく収束する。それから頬と、雲の層とを等しく照らされ、むかう空、紅藍が立ち上がる。仰ぐさきにはまだなにも見いだすことができない。 振り向けば菫いろのガラス瓶から、吹きかけるように夜がおそう。めを閉じて受け入れる。虫たちのはねの震えと、少しの絹糸が降り注ぐ。結晶が矩形に育つ。誰か、とても近しいひとを連れ出した気がする。 うつくしく積みかさなりながれ落ちてゆく、碧の夜々。重なり合うのをそのままに、とっておくのだといったね。それが何事にもかえがたいのだと、いったね。柔らかな結晶の、漂いだすのを留めることができない。 とばりをめくり、顕れ駆けるものに、あおられ、浚われてしまいそうになる。そして結晶と、わたし、黒くなびくびろうどに広がり、はじけて跳んだ。完璧な弧をなぞって、 そしてまた、正しく朝がくる。
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