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わたしたちは何処かに行かなくてはならない 仲の良かった人がまたひとり消えてしまった わたしは悲しくて泣いた 静かに 誰にも聞かれないように 光を望んでいても それは離れていくだけ 視界のなかに誰もいなくなっても下をむくしかないのだから この悲しみというやつはほんとうに質が悪い 小さな頃のわたしは人の住まなくなった小屋で飾られていた そこには大好きなお婆さんもいなければ優しいお爺さんもいない ひとつのわたしは確かに自由だった そのわたしはまだ忘れられずにいる きみの存在を 隠れて逢いにきてくれたきみという名前を もうひとりのわたしは眠ったまま 太陽がまぶしくてもわたしは起きない きみみたいだからわたしは太陽が好きだった 月が苦手なのはおそらく 夜にきみが逢いに来てくれたことがなかったからだろう 過ぎた日の記憶を辿るのをやめる 遠い雨の日の記憶ではお婆さんには足がない 泣きそうな声で骨を削る わたしは布団に隠れながら早く夏がくればいいとばかり考えていた 夏の晴れた日は特に好きだ 晴れの日のわたしは名前を必要としないほどに 生きている 泣いてしまうお婆さん 安心してください 祈る声が聞こえる頃には助かるかもしれません さようなら 過ぎた日を辿っていても目が開くことはない だから今も (美しいものに憧れる 美しいとは何なのかも 知らずに) 自分に見られて目を覚ますわたしを かわいそうと思ってください どうか 美しいとは何かを考える時間がほしいのです ただ独り言を繰り返してるように見えますか 誰も迎えにきてはいけない 削られた左足に理由を埋めるなんて言いませんから わたしは何処へも行けないし 行こうとしない 美しさよりも不完全なきみについて考えたほうがよいのかもしれません しかし悲しいとは何なのかだけは解いてはいけません たったひとつの悲しみですら分裂してしまう ( 誰 も が い つ か 消 え て し ま う ん だ ) 共有するもの 零れないように ずっと長いあいだ 光の果てにあったもの? 光は帰らなければいけなかった 季節を沈ませれば 波は離れるものたちをさらう わたしたちは何処かに行かなくてはならない? わたしは何処にも行けない わたしは何処にも行けない わたしは何処にも行けない 名前を遠くに 飛ばそうとする つまり (きみの名前) を 生まれ変わりというものがあるのなら わたしはきみたちの嫌いなものになろうと思う わたしはやはり 何処にもいけないのだから
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