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夜のうちに散らかった灰を片付ける 紙屑に繰り返し書かれた名前は 折れたスプーンの歌を呟くと 謝りながら消えました 頭痛の速度で焼けてゆく朝の近くに ひかりのはな 未だ、瞬きが沈んでいる 枯れた葉脈がいとおしい 冬の朝に麦茶を探して諦める 硬い水の魚達のまどろみ 水面に花が落ちる あれからどのくらい これからどのくらい 佇む人は、みな無口です その垂れた首は涼しい色をしています 知らない間に黒板に名前を書かれて 主語を喪くします 欠けた耳、澄ませば水音の向こうに 勝ち誇った誰かの笑い声が通り過ぎる 鉄塔に刺さった夕陽の色は 淋しい窓という窓に自惚れを映す 暮れてゆく古い街並み、その翳は ふくろうの翼に似ています 助かりたいと思うなら黙ったりしないだろう彼女も彼も あれからどのくらい これからどのくらい まづしくても安い酒を買う 天井の木目から咲く花は 端から端まで水で縁取られている 魚達が眼を瞑るから ようよう夜を迎えることができる タオルの端を握っていないと眠れない掌です すぐに覚めてしまう夢だけが起きている夜です あれからどのくらい これからどのくらい 骨なんかなかったように 骨なんかなかった (未発表作品集「noom caribbean」より)
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