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水が、渇いていく いのちある喉から 光陰の嗄れる か細く陽光に 反射する雲へ 終ぞ 逃れられぬ影を傾きつづける 静寂の光 水涯にたたずみ咲いている睡眠 絶大なる虚空を灯すひとしずく その飢えに焼けた血の流れで いっそうの、岩船に乗る 青白き燐光 流体のほさきが うしろ手を組み みずからのゆびさきをみつめつつ こけむした石段を昇っている 組成される影の臨界が 宇宙を暗く照らし突きすすむ あくまでも足音は高く、高く 雨音の静けさに かつて……なく。 七輪の母は歌う 懐にみずみずしい魂を持ち しわがれた涙をうるおして 星にかえす 影の尽きる大音声 わたしのしかばねをこえて ゆけといったのは いつだったか 水先の視線が水煙へ そそがれる いとおしさよ! ※(ふりがな)嗄(か)れる、大音声(だいおんじょう)
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