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過去について 神社では桜がぼたぼたと身投げしている 誰も何年か後の風景を想像しているわけではない 歩き出せば知り合いの車とすれ違う ただなんとなく生温い風 欝陶しい髪 爽やかな駅前 電車は何行きなのかも乗客には教えない 事前に知りたくば就職しろという かんかんかん 長い階段を睨む 新調したスーツの肩幅が広く 山のように切符を内ポケットに忍ばせているのがわかる 毎朝歯をみがくつもりが なにをみがいていたのだろう 四季に執着する前屈みな団体が あれよあれよ 無視できないほど増殖してゆく どこまでゆけば得をするのだろう 金は大量の 血で洗われ みなが アスク アスク アスク アスク アスク アスク 行進しながらせがんでいる 疲れた どこか 水槽へ泊まることにした ともしび ともしび 埠頭が快活と ともしび ともしびの支度をして まばらな宿で冷酒をがぶ飲みし ねり歩き みずみずしい夕食を そうだ 僕は眠れる 人と違う人を疎外し また 友達に選んだりする いつまでも轆轤のうえで手を添えられ続けている 望むことはとうに 深い諦めの真似で 名指しがたい空砲が噴き出す だけど誰にも笑われない 誰にも見られてはいない 平たい石を探せ 水面と浜の境目はその秘密だ 待てど 戻らない僕に 冷え切った乗物が ぱきん と幾度目かの誕生を知らせる 自然化してゆく肉声で 何度も呼び直す アスク アスク アスク アスク 福音 アスク アスク アスク アスク 僕は なんて静かなんだ ああ しらなかった 神社では桜がぼたぼたと身投げしている 誰も何年か後の風景を想像しているわけではない この口底 それはやはり旅で そして当然のように さよならしたのです
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