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世界中のどこもかしこも蒸し暑い夏の日を背景にした舞台劇場になり 油彩画のように凸凹している駄菓子屋の背景の前に群がっている子供達 誰が主役なのかという事でモメテイル口論の際中だにゃ〜こりゃ〜 どの子も自分が主役で他の皆は脇役だと大声で叫んでいる 隣の家の雷じいさんが「うるさーい!静かにしろ!」と怒鳴り込んだら 子供達ミーンな血ッ濃くなってションボリところてんにナッテシマッタ ミンナ静かになって駄菓子屋でアイスキャンディーを買って これでもかって言うくらいにベロンベロンに酔い舐め尽くしている 帽子を被った小さな男の子のアイスの木の棒に「アタリ」と書かれている 「僕が主役なんだ!」と嬉しそうに飛び上がると突然雲行きが怪しくなって 脇役かもしれない子達が歌を歌いスキップしながら一斉に家に帰ってしまい 主役かもしれない子が一人ぽつんと電信柱の横に水彩画のように残される その子は負けてたまるかと泥でぐちゃぐちゃになっている道を匍匐前進する 雨は強くなり川は氾濫をはじめ町は濁流に呑み込まれる 匍匐前進していた子は大量の水を飲み込み全身の力が抜け水面に浮かぶ 雷じいさんはその子を発見するやスグサマ神様にお祈りしたあと濁流の中に飛び込む その子のもとに辿り着いた時には雷じいさん腹にビニール傘の骨が突き刺さる運命 そしてやっとの事その子を2階まで水没している民家の屋根の上に乗せる 雷じいさんは雷の如く龍の姿と合い重なって濁流の中に消えていく 屋根の上にいたオバタリアンの世間話の力によって応急処置は施され 子供の口から競争社会と親子喧嘩と大量の水が吐き出され意識を取り戻どす 次の日が来るとつい昨日に大災害があったにも関わらず 子供達は何事も無かったかのように元気一杯で大ハシャギ 変わり果てた駄菓子屋の背景の前に群がりながらゲームのような世界に対して 「昨日のあのアドベンチャーは僕が主役だったんだ」と大声で叫ぶ あの怒鳴り声は無くなったが子供達には誰が主役かなんて見当もつかない 昨日に溺れている子供達がそこに居るが昨日溺れた子はそこには居ない 昨日溺れた子はオバタリアンに自分の知らないストーリーを聞かされ 「僕が主役なんだ!」と叫んだ自分を蔑み蔑みこれ以上なく殺そうとする 体に残る全ての人の熱が自分の体温を36.5度に保っていると感受する 世界中にある蒸し暑い夏の日を背景にした舞台劇場のどこを探しても もうその子の姿は見当たらないだろう
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