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駅に紫陽花が落ちていた 拾って公園の土に埋めた その日はこちら側だった 道に白い猫が死んでいた 眺めてその場から去った その日はあちら側だった 僕の心の中にいる 神様きどりの心は 僕のまわりを決め付けて 死ぬことの意味や生きることの意味を 前にしたり後ろにしたり なすりつけたりおしつけたりする だから僕の進行はいつもきまぐれのまま 紫の太陽の下で平伏し 降りしきる雨に僕の養分は 浄化され流れ出していくのだろう 緋色の傘の下にしゃがみ 時間を巻き戻していくような一匹の蝸牛の間を思考は潜りゆく その先にある水滴の橋を渡り たどり着いた墓標のビルに挟まれた信号の色はブルー 霞んだ両目 踏み出した途端 水溜まりに掬われ左足は弧を描き 仰向けのまま地面の上に倒れこみ 十戒のモーゼのように水しぶきは二つに別れる そして僕は大の字になって びしょ濡れのまま笑いながら朝を語るのだ その時 体を覆う精一杯のウォータークラウン達が 僕の鼻先からダイブするから 辺りに咲き誇る紫陽花は ピンクに染まるのだろう まばらに 淫らに 黄色の点滅を始める信号 暁はいつも雨 六月
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