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木の実をひろった 場所は忘れてしまったけれど 木の実のまるい表面に ざらざらと砂粒がきらめいていたので 砂浜だったのかもしれない そのままを見せようと ポケットには入れず、手のひらに載せて歩いた しかし、道のりは思ったより長く 会うまでに 砂粒はとれてしまって 手のひらの皺だけがきらきらと光っている 説明にまごついていると あなたは、いきなり 普通の木の実になった木の実をかじって 残りを返した 風が吹いて、手のひらの砂を散らす かじりかけの木の実が かすかに揺れて 木の葉がいくつか落ちてくる 何も悲しくないのに 涙がたくさんあふれてきて 「ごめんね」 「ううん、ぜんぜん」(不思議な顔を、させてごめんね) あれはやっぱり砂浜だったと思い出す 木の実の歯形が寒そうで あたたかい服に包まれている自分を 不思議に感じる あそこに木の実が落ちていたのは たぶんもっと普通のこと
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