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絡まる草を ふりほどくように、歩けば 緑に靴が汚され それは、ちょっと拭ったくらいでは 落ちそうにないから 僕たちは押し黙ったまま 手をつなぐ 枝と枝の間を 突き抜ける光に 照らされる彼女の息は白く 顔を背ける 朽ちかけたボートで 湖面をあざやかに切り裂いていく 静かな波紋が 岸まで滑り、泡立って、乱反射する 聞こえない音に満ちる 湖の中央で 僕たちは互いの靴を洗いあう そして、靴が乾くまで、と 彼女は僕の膝枕で 眠る 彼女の 足の爪はなんて赤いのだろう いびつな小指まで 丁寧に赤く塗られている 夕焼け 焼き払う ふりむけば、ひとり よるべなくたたずんでいた日の夕焼け 焼き払って 寝息を立てる彼女の首に 手をかけると ささやかな脈が 抵抗するように速くなる 僕の心音と絡まり、もつれながら 落ちていく もう 夜だった
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