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しととしとと 雨の降りよう夕には いつも 目をあけてぱくぱくと息をとめてみます あなたに わたしに バスを待つひとに まっすぐに同じだけ降る雨がゆるやかに模ってゆく 傘をもたないわたしのあいまいな輪郭 それから波紋 とけてしまえたらいいのに、ね 息の白いお嬢さんがゆきちがいます むこうにはゆらゆらと漂う魚がいるばかりで しあわせな彼女の語尾も傘の下きらきらと とけてゆくことです わたしは歩く 足裏にまとわりつくアスファルト じゃりじゃりとした重たさにこころもとなく 髪の毛から背中につたわる雨つぶはぬるくて ますますのあいまいなわたしの輪郭をつれてゆくのでしょう ほら 見上げたら昇ってゆけるかもしれない ゆきつく先の雨ぐも わたしがいつか海になれたら そしたら、 そうしたらぜんぶ昔のはなし それまでは濡れる 雨が降りようです わたしたちを 明滅をはじめたネオンを やわらかに萌えるくちなしを まっすぐにびょうどうにぼやかしてゆきます 電線からしたたり 灰碧にしずむ街にゆきかう車は波の音でささやき ビルの下とりどりに開かれる傘は水月にすがたをかえて わたしはまた ぱくぱくと息をとめてみるのです
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