メッセージの編集
お名前
タイトル
メールアドレス
※変更する場合のみ入力
ホームページ
本文
「未明」に、誰もいない路上で、まだ雪になることのない冷たい雨を浴びて、不十分な「存在感」を薄く薄く展ばし、かつ儚いその「光」を凪いだ海面のように留めながら、生き死になどついぞ関係なく、ただ体表に当たる雨を虹色に反射させて、私に「音律」を連想させ続けている「何か」があった。 雨の降り始めは記憶になく、初速の小さなレコードの回転を、彼女と笑い合ったのが覚えている記憶で「最も古い」のだとする。「最も古い」話を路上の「何か」は好んでおり、「最も古い」話を知るために「未明」という時間にそれはいる。 相槌を打つのを忘れないよう、ピアノを弾く間にたびたび手を止め、テレビの花火みたいな音の一音一音が舷灯に染まり、街が「未明」の海底を、思い出しては忘れ、忘れてはまた思い出すように通過していく。 私たちは、その上で、あるいは海のずっと深くで、「移動」から逃げながら、絶えず様々な光や、鋭角の音に廻り込まれ、いつも私たちの方から出迎えたかのような気がする。どうも、そんな気がする。 「何か」に、語り掛けるかのように、意識を向ける。何もかも忘れるのは、まだずっと後で。「最も古い」記憶は、最も古い意識の影踏みをするため、陽を待っては、あえず消えていく。
設定パスワード
編集する
削除する
[
掲示板ナビ
]
☆無料で作成☆
[
HP
|
ブログ
|
掲示板
]
[
簡単着せ替えHP
]