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落下 と言ったら 世界が落っこちた 明日から学校なのに 初めて見る模様の御椀が 雨のように降っている 私ん家と同じのもあって ちょっとうれしい 学校のほうに泳いでいったら 友達のネームプレートをみつけた 落ちていくのがかわいそうだから そっと裏返しにした スカートを履いていたので 捲れ上がってわたし 恥ずかしかったけど みんな落下に夢中だった 下はまだ真っ暗で 仰いだら空も無数のビー玉のように 散り散りになって落下している 夕方だからオレンジ色に反射している 一粒掴んで抱きしめた 溢れ出した水滴はわたしを濡らして はためく裾からひとつのオレンジになった 煤で染まった手のひらを少しずつ舐め始める 靴下を脱ぎ 足の爪をひとつひとつ丁寧に撫でていく 長い髪は昔遊んだ小さな河流 解けた瞼の裏にはずっと使ってたタオルの絵柄 みんなみんな気づいたあとに 確かな色が覆われていく 騙されていく 明日は休校になりますと 回覧板が届き 靴棚が閉じられる 音を立てて優しく 私は思い出している 呟く前の 気づかされる前の 大切だったものの けれど それがなんだったのか どうしても思い出せない
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