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元気でいますか きみの居場所は 知りませんが この手紙はきみへです 色褪せない何かは ありますか 見失った夕食 剥き出した 淋しさの部屋で 言葉見当たらぬ 抱擁は幾度も 星たちの滲みは ピアノ線の鋭さを隠し 逍遥へと色づく 硬直をきたした背中は 浅はかな擬態に 国道を 走り抜けていました 傷ましさの矢 ひとしきりの涙 久遠の旅出 そのはじまりの一つです 忘れ得ぬ光景なら どこにでも 誰も知らぬ土地を 希望と呼び 埋まっていった言い訳に この心臓は止まります 深夜の駅舎の沈黙から 肌の記憶が辿る 長い長い道々の曲折 薄氷を踏みゆくごと 緩和されてゆく思いは きみと離れていたかった そんなたった一言に 帰還出来そうな 気がするのです 始発ブルーを過ぎ 安らぎの寝室へ到着する 一月の厳なる美しく 北風を透かす陽光たち 朝の 眩しさを満たした 清涼の木々の深呼吸 行き場ない枯れ尽いた心に 黄金の日が 分け隔てなく降り注げば きみの行く道もまた等しく 溢れる祝福を浴びています それは言葉では 足りなく どうか きみなら 色褪せない何か まだありますか
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