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ぴんと張った背中を つむじ風が らせん状に、なでて どうしてか しのび足でわたってゆく ので 今いる場所がほんとうは うすい 一枚の氷の上なのだと 冬が深まるごとに、気づく 吸収された世界 きこえてくるのは 静けさの、音 無からいちばん遠い、 音 ( 3オクターブの、振動で ) 氷は、やがて 沈んでゆく 沈んでゆく わたしの足元 奥深いところ、へ ( 24色の、音を放って ) そうして、そこに残るもの ひらかれた朝の光、 つたわる温度、 願いごと、 足あと、 足あとに、咲く クレパスの 虹
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