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ふざけた あまりにふざけた 長い焦燥と不機嫌な 台所の果実たちのつぶやき スタッカートに従うガバガバの蛇口の水滴と、書き殴られたえげつない言葉の散乱 「地獄へ繋いでくれ」とオーダーしたときの 電話交換手のあからさまないらだちと軽蔑 コンビニエンス・ストアのレジで 俺の前に並んでいた ミニスカートの若い女の 汚れた 臀部のあたり ぽつん、ぽつんと キッチンと世界に降る雨の中で ふるいに かけられる今日 午後早くから始まったこめかみの痛みは 眠気が なにかやらなければという思いを 追いやる時間になるまで続いた 俺は意地っ張りで、意地っ張りだが 何かを成し遂げたという記憶がない ゴールデンカップはいつでも ぼんやりと手を止めた時の 頭の中だけにある アレサ・フランクリンの端っこだけみたいな スタイリッシュなアイドルが歌ってるディスクが どこかの部屋の窓から聞こえてくる―きていたので その窓の下に立ち小便をした、あれは夕方 仕事の帰りのことだったか 路地裏の廃屋の軒下に住みついた猫どもは しょっちゅう喧嘩をしては剥き出しの歯を轟かせる―狙ったように夜中に アドレスの判らない手紙が返ってきたのは三日ぐらい前のことだったっけ? 猫どもがしょっちゅう喧嘩をする裏通りの廃屋の前の 大通り沿いの小さな部屋に住んでいる詩人は いい歳だが うまく やりくりが出来ない 帳尻合わせに辟易して いつしか白目が赤くなる ほんの数日前の 朗読会のカタルシスを早くも忘れているのだ 詩などばらまいても 鳥の餌みたいにすぐに見えなくなる たまに見かけるハーレーの 排気音のように思い返すことはまずない ビデオゲームに熱を上げ過ぎて うんざりするほど長い時間を費やしてしまって このまま寝てもしょうがないから、で こんな詩を 書いている ビデオゲームに金がかからなくて本当によかったと思う 確かめるまでもない、俺は賭けごとなど絶対にするべきじゃない ヴァーチャルで負け続けて本当にむかっぱらを立てている いま 身体の温度が何度か下がったのが判った 近頃はひどく雨が多くて この分じゃ本当の雨季はカラカラになっちまうだろう 天気予報が自慢げに雪のマークを出していたから 少なくともそれぐらいはこれから寒くなるってことだ 出かけるときと帰るとき、苦労なんてそれぐらいだから 別にどんな色味が空を飾ろうとそれはかまやしないんだけど 俺は明日の天気のことを思う、明日もしも雪が降ったら 昔牛乳を配っていた時の 軽い吹雪のことを思い出すだろう 止んでもなお、近くの山の木々のてっぺんから こちらに向かって時間差アタックを仕掛けてきた雪のことを 物事にはころあいというものがある きっとあいつらは雲からの分が終わるまで飛び出してはいけないのだろう 指先がかじかんでブレーキを握れなくなったころに 回避出来ないような出来事が起こらないようにと祈り続けた日 あのころの景色のことはありありと思い出せるけど どんなふうに凍えていたのか考えてみてもちっともリアルじゃない 俺は自分が酔っぱらっているのかと思う、この文章は確かにどこか確かじゃないやつがぶつくさ言いながら書き記したたわごとみたいに見える だけど俺は飲んでなどいないし この部屋には料理酒しか置いてない、だいいち俺は酒が飲めないのだ だんだんまぶたが重くなる、俺はこのたわごとを最後まで仕上げることが出来るかと不安になる、もっとも、仕上げられなくてもどうってことはないんだけど、でも 放り出してしまったら二度と続きなんて書くことはないだろうし 投げ捨てたものが一番ただしい 投げ捨てたものこそがとそう思うことがあるけれど そういう感じってあんまり伝わらないものなのかもな 週末インタフォンを鳴らすのは 決まって畸形化したキリスト教徒 教えを書いたペラペラの髪を持って ハルマゲドンについてだらだらとくっちゃべっていく 宗教的興味はなくはないけど 信じて疑わない彼らを見ていると悪いがうんざりしてくるんだ 初めに教えがあるなら 受け取る側にはきちんとした覚悟がなければならない 助かりたいだけなら助からないよ…たぶん 明日は雑貨屋に行け 自転車に食わすオイルを探さなくてはならない
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