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Yeah と呟いて 少しもはなやいでいない 手をつなぎあって野菜は まったく無抵抗なやつらだった そこを迷わず 乱切りにしたとき 手元を照らした西からの赤光を おれは忘れない * 真夜中の商店街を駆け抜けている 冷蔵庫は打ち棄てられている シャッターは固く閉ざされ しかも長い経年の跡を示している 陽射しを避けた春の雪道のようにぬかるんで 足元は白い粘質へと変わりつつある そのとき 鼻面をひっぱたかれて 後ろのめりにぶっ倒れたのは ひとりのホモ・エレクトスだ ( そして 背中から 落下していく 傾眠を妨げる 内耳の痛み やがて角ばった しかし無抵抗な 固さの海へと おれは着水する そこは乱切りの 野菜だった ) 火にかけると取っ手まで 熱くなる鍋を作ったやつは バカだと思う 悪態を吐きながらおれは 流水で指先を冷やしている 貼ったばかりの安物の絆創膏が たちまち水にふやけていく せめてと冷蔵庫を開ける その内実の空虚に おれはまた落下しそうになる * 食卓の上の皿はまだ 若水取りの厳粛さに満たされている おまえはレオンでジャン・レノがしてたみたいな 鍋つかみで用意周到 熱い料理を運んでくる ホワイトシチューはごはんのおかずではない おれはふやけて痛がゆい指先に 安物の絆創膏を貼り直している 鼻腔の奥の さらに奥にひしめく経年の跡を示す襞 をくすぐる煮えた内実 のためにいまは Yeah Oh Yeah
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