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無限小と無限大とよばれる番いがちょうちょを啄ばんでいる 雨上がりはまだ地平のむこうにひそんでいる くちばしにこびりついた燐粉が死んでしまった!を水煙で香る 雨だれの音楽葬でさようならする 16ビートでさようなら ディスプレイされる剥製のコーラに くぎ付けられたストローは かつて真白で 真直ぐだった そういった足をした老女は 泥の溜まりを破壊している ゆらゆらとないがしろにされながら 着地した傘は仰向け 雨水をさえぎるどころか 雨量を加速させる傘下 オナジマイマイの甲殻の渦は 巻き戻した日々の数と等しい あまり雨天をリフレインすると 触覚のさきから樹木になってしまうので 雨季いがいは外国になりをひそめている 電線をつなわたりするのが さいきん幽霊のあいだではやっている 霧雨に目をこらすと ショートした電光に照らされた 彼らが墜落したりする と猫がおしえてくれた 銀色の目をぎらぎら光らせて 画材屋の常連客で 白の絵の具をガロン単位で購入するものがいて なぜそんなに白色がご入り用ですかとたずねると 雨をスケッチしていますのでと答えた 雨は白いですかとたずねると 黙ってうつむいてしまう 雨水をそっとパレットにうつして 画架にかけた白布にぶちまける 灰色の筋を残したのは あるいは もっとも率直であろうとすれば 感情で それを修正するために白をつかう 虹はどうですか?とたずねると そんなものはみたことがないと答えた
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