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[1] かくれんぼ、どっちが鬼?
By 沖田総悟
数年前になるかねィ。
半年以上かけて、一日を演じた伊東サン。
誰かの温もりが欲しいと言っていたアンタに毒を盛って無理矢理犯そうとした。お互い葛藤の渦に巻き込まれて堂々巡りの言い合いをした。アンタが投げた猪口、梅雨の夕暮れ迫る和室、泣きながらアンタに想いを告げた俺。
覚えてやすかィ?
アンタがくれた木犀、ち忠犬ハニ公、麹菌が頑張れなんて言ってる可愛らしい応援、俺が待ち受けにしたケーキの犬、アンタが待ち受けにした小さな猫…
鍵を挙げだしたらキリがねェや。
アンタと連絡がつかなくなってから、もう3年とかそんな時間が経つのかねィ。俺の今の携帯じゃあ、あの思い出の場所は見ることが出来ねェみてェで。
愛想つかされたか、俺じゃあアンタの飢えは満たせなかったのか、原因は分かりやせんが、俺ァずっと、アンタに会いたいと思ってたんでさァ。今更かもしれやせん、もうアンタはこの世界にはいないかも知れねェ。
でも…俺ァまだ、アンタに話したい事が山ほどあらァ。
かくれんぼも、あの場所が見れねェ今となっちゃあ、どっちが鬼の番か分かんねェよ。
中々見つけられねェで焦っている鬼なのか、全然見付けて貰えなくてしょぼくれてる隠れる側なのか…。
もういいかい?もういいよ?俺が言うべきはどっちですかィ?
ねェ、伊東さん。伊東さん。
もうじき、金木犀が咲く頃ですぜ。
アンタに会いたい。この願いがもう届かねェものなら、せめてアンタが何処かで元気にしている事を願いまさァ。
かくれんぼは、鬼がちゃんと見付けてくれねェと終わらねェんでさァ。
伊東さん、“もういいよ”
09/14 04:38
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[2]
By 伊東鴨太郎
>>1
"見ーつけた"…?
まさか、まさか。7年越しに?
こんなに待たせてしまうなんて、僕は何ということを。
沖田くん、君に届くかどうか判らない上、あんなに心血を注いだ君とのやり取りももう朧気だけれど、こちらからも鍵を提示させてもらいたいと思う。
ブランクが厳しく、見苦しい所も多々あると思うが、容赦してもらえると幸いだ。
そう、あの"一日"──
"一緒に酒を"とはどういう風の吹き回しかと思えば、まんまと一服盛られたね。
割れた猪口、探るようなやり取り、心臓の拍動を確かめあって、…それから、僕の手の傷を艶っぽく拭う君に、僕は無粋に「不衛生だ」と言ったんだった。
君も、覚えているか?
僕たちは大抵深夜2時頃に「おやすみ」と言い合った。
一時期、僕は君を「いじらしい」とよくからかった。
眠るのが惜しい時、お互い確かめ合うように「時間はまだ沢山有る筈だ」と口にした。
その後、僕が何と言ったかまでは思い出せなくても、きっとこれだけは覚えていてくれるんじゃないかと…これほど待たせた癖に、期待してしまっている。
僕が送ったのは銀木犀の花だ。
愛想を尽かしたなんて、とんでもない。
君は僕の傍に居たいと言って、僕は「魅力的な提案だ」と返し、その気持ちは最後の最後まで変わりなかった。
僕と君のやり取りが途切れてしまったのは、事故だったんじゃないだろうか。
僕はある時、仕事で列車を使っていて、君の暮らす辺りを通過した。
ほんの少し君を近くに感じられたことを嬉しく思いながら、何の気もなしに、「この辺りを通過したよ」と鳩を送った。
確かそれ以来、君からの返事はぱったりと来なくなった。
不安にさせてしまったんだろうか、もう連絡しない方が良いだろうか…後悔と葛藤で苦しみながら、何度か打ち切り確認の連絡をした。
返事は…なかったと記憶している。
こうして僕を探してくれていたということは、きっと何かの事故だったんだろうけれど。
君を怖がらせたんじゃないかと思いながらも確認せずにはいられず、また、きっと返事は来ないと予感しながらも諦めきれない思いだった。
…僕の君への執着ときたら。
連絡が途絶えて以来、思いを断とうと諦めの言葉を胸中で唱え続け、それでも忘れられずに10年が過ぎた。
そして、今年も秋が来て銀木犀が咲いて散り、その光景を見る内に、もしかしたら君が僕を探してくれているんじゃないかなどと都合の良いことを妄想してさ迷った、その結果がこのメッセージだ。
僕も君に会いたかったよ。
君こそ、最早この世界にとどまってはいないだろうと思うけれど…年月を超えた君の言葉にこうして触れられて、嬉しかった。
見つけたから、かくれんぼは終わりだろうか。
それとも君が鬼で、僕が隠れるのか。
そのどちらも寂しく思えるから、今は逃げも隠れもせずに君を待ちたい。
僕はつくづく諦めが悪いらしい。
"烏が鳴くからかーえろ"。
君は、出てきてくれるだろうか。
待っているよ。
11/08 14:16
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