琴葉は丁寧にサンダルをぬぎ、だらしなく伸びきった足指のつめをレオンの前にだした。
レオちゃん、また切っていただけますか?
丁寧な言葉とは裏腹に琴葉は立ったままだ。立ったままということは、おのずとレオンは琴葉の前に身を低くし、足指のつめを切らなくてはいけない。それを琴葉は知っているのに、当たり前のように琴葉は立ったまま、片足の指先だけをダルそうに少し上に向けた。
レオンはなんとも言えぬ屈辱的なきぶんだったが、恥ずかしさからか、まるで包容力にでも見せかけるかのように言った。
ああ、そっか。こうやって立ったままのほうが普段にちかいからな。爪の形が綺麗に整えやすいもんな。
琴葉の前に身をひくくしたレオンは照れかくしにそう言った。
そうですね…
琴葉はその姿勢でレオンを見ている。口調こそ丁寧だがあいかわらず琴葉はふつうに立ったままだ。
レオンは床に這いつくばり琴葉の足指のつめを切った。なんとなく悔しい気持ちがこみあげる。琴葉は普段とおりの生活をなんらくずさず立ったままなのに、レオンだけがそれに合わせて床に這いつくばり足指のつめを切るのだ…
長い沈黙の時間がながれ、すべての爪を切りおえると意味深に琴葉は話しかけた。
レオちゃん…もういい?
そう言うと、サンダルをレオンの前ではいてしまった。
うん…
レオンは、なにかわだかまった風に答えた。
…あたしはどっちでもいいよ、こんなことすごく惨めで情けないことだし、あたしはそう思ってるし、それでもレオちゃんがしたいっていうなら、かける言葉もみつからない…
そう言うと琴葉は、ヒステリックなサンダルを足だけで、レオンの目の前の床にすばやく振り捨てた。
琴葉の足指は汚れていた‥さっきまでサンダルをはき外出していたのだから当たり前だろう。
足指の間のごみが舌にからむ‥
ひとまわり以上も年下の女の子の足指のごみが舌にからむ。しかも琴葉は、レオンにしてくれともなんとも言っていないし、どちらかと言うと気持ち悪いと蔑んで見ているのだ。
レオンは、まだプライドを保とうとして、必死に琴葉に話しかけた。
足指愛撫って気持ちいいだろ?これもセックスの愛撫のひとつだものね?
ね?ことは?
琴葉は姿勢よく普通に立っているだけで、レオンの質問には答えない。
琴葉?きもちいい?きもちよくなってもいいんだよ?
レオンだけが興奮し、琴葉の足を這いつくばって舐めながらちんぽを慰めている。
年下の琴葉はなにも言わず、床に犬のように這いつくばったレオンを見下している。
いっしょに気持ちよくなろうッ!!琴葉ッ!!ッ!!イク!!イクッ!!!
…
レオンは琴葉の足指を舐めながら、勝手にひとりでサカり、ぶざまにイってしまった…
四つん這いの土下座姿勢で琴葉の足指をくわたまま、握りしめたちんぽから床に精子がみじめに糸をひいている…
心臓がドキドキする‥醜態を晒してしまったレオンはなんとか取り繕いたかった。
はは…プレイとしては最高だろ?はは…
わかってる‥
これはプレイだよ…足愛撫気持ちよかった。
ほんと?よかった‥またやってあげ‥
言いかけたレオンが心安く琴葉を見上げると、レオンははっきりと気づいた。琴葉はプレイだとか足愛撫だとはとらえていない…
琴葉は本当に自分を蔑み馬鹿にして楽しんでいる…
背筋がまたゾクッとし、あたりを見回すがなにも見つからない。
悔しさもプライドも琴葉のサンダルの下にあった…
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