【ブサ彦物語3】
福長弘美様も出社されました。彼氏の松田祐介といっしょに出社です。二人は半同棲しているのです。すがるような目つきで私は福長弘美様を見ました。私を見る福長弘美様の顔は冷笑と勝ち誇った笑みが入り混じってました。
「こっちも早くサンダル持ってきてよね!グズ!」「これじゃなーい。やり直し!」
「ブザ彦!こっちもこっちも」「これじゃないでしょ、匂い嗅いでごらんなさいよ。このブサイクが!」ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ(大爆笑)
もう死にたいと思いました。
何といっても屈辱的だったのが、松田祐介の一言でした。
「おい、お前。いつから女の下駄箱管理人になったんだ。情けねーやつ」
その横で福長弘美様がニタニタ笑っているのです。
何とか全員にサンダルを渡し終え、席につくと、松田祐介から午後になったら人事部にいくようにということを言われました。午前中は最悪でした。穴があったら入りたい思いでした。
次々に事実が発覚しました。メールを開けると(題名)「ブサ彦の正体」いう題名のメールが何10件も飛び交ってました。休んでいる1週間の間に飛び交っていたメールです。最初は福長弘美様からメール発信されていました。
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女性社員の皆さん

とうとう、ブサ彦の正体が発覚しました。ブサイクって本当に卑しい下等動物ですね。
皆さんで笑ってやりましょう。
決定的瞬間の写真と動画を添付しまーす。

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添付には私が福長弘美様のサンダルを顔に当てながら仕事をしている写真が貼り付けられていました。
また、動画は福長弘美様の席の下でサンダルを片手に必死にオナニーしているものでした。
メールは次から次へとチェーンで繋がってました。
全てのメールは見てませんが、ざっと見ただけでも以下のような内容でした。
「ブサ彦、死んじゃって下さい!」
「生まれてきて、しゅみましぇーーーーん。死ね。クズ(爆笑)」
「こりゃ即刻解雇だわ〜。ご苦労様でした。さようなら〜」
「サンダル匂いでオナニーするヒト始めて見たよ。情けな〜い」
「ヒトじゃないよ。こんなやつ。ブサイクはヒトではありませーん。」
「その通り。これで判明!即刻、地獄へ行け!」
「僕は女性の足の匂いでしか、いけましぇーん。超〜うける。死ね!」
「みんなセックスしまくってる時、ブサ彦は会社でオナニーに励んでます。(爆笑)」
「ブサ彦哀れ。ほっんと、ブサイクって生きる価値ってないと思う。(断言)」
もう読む気にもなれませんでした。午後が来るまでに、肩身の狭い思いで荷物の整理を始めました。案の定、午後に人事部に行くと、即刻解雇の申し渡しがありました。
人事部から事務所に戻ると、女性社員の社内履きサンダルが机の上に山盛りに置かれてました。
「ブサ彦の退職の餞別として、女性社員みんなで相談して履き古したサンダルをプレゼントしてあげることにしたの。やかったね。」と福長弘美様に言われました。
「良かったな、ブサ彦。解雇だから退職金もないし、せめて大好物の女のサンダルでもないと気の毒だからな〜。」と松田祐介。これには堪えました。
「お礼は!」と福長弘美様。「あ、、、ありがとうございます。」ハハハハハハハハハ(大爆笑)
「お前みたいなブサイクに履き古したサンダルをプレゼントする為に、みんな新しいサンダル買って来たんだから、女性社員一人ひとりにお礼言って、新しいサンダル代として一人1万円ずつ払ってね。」
私は、みんなが嘲り笑いを受けながら、女性社員17名一人ひとりにお礼を言い、一人1万円を支払いました。
私は、全員にお礼をして、大きなビニール袋に17足の女性の履き古したサンダルを容れ、肩に担いでほうほうの体で会社を後にしました。これが私の会社生活のなれの果てでした。
今まで10年間必死に働いたことや、もっと昔の夜更かしをして受験勉強に勤しんだことなど、都会の町並みを歩きながら走馬灯のように思い出しては消えていきました。
昼間っから浴びるように酒を飲みました。ぐでん、ぐでっんに酔っ払ってアパートに戻ったのは、深夜を回ってました。どこでどう飲んだのかも思い出せません。
部屋に入るとその原因となった福長弘美様の履き古したサンダルがあります。
情けないことに、こんな状態になりながら、サンダルを嗅いで喘ぎだしました。しかし、オナニーすらできないのです。しかも、17足のサンダルです。私のアパートの一室は、完全に17足のサンダルから発せられる女性の足の匂いに占領されました。強烈な興奮を覚えました。「これが10年間働いた僕の退職金かあ」、これが必死に働いた10年間の成果の成れの果てです。
私はサンダルを嗅ぎながら芋虫のように必死に身体を上下にふらしながら喘ぎました。
特に福長弘美様のサンダルから発散される足臭は、私の鼻を伝い、肺を支配し、血液に溶け込み、脳を占領します。福長弘美様の足臭は私の身体の全てを支配し、大量の精液を膀胱に生産します。
しかし、今はその精液には出口がありません。せき止められたダムのように日一日と精液は蓄積されるだけです。私はサンダルに顔を埋め、身体をよじらせながら悶えるしかできないのです。
どう見ても、主導権はサンダルにあり、私は単に福長弘美様のサンダルに操られている道化に過ぎません。
その時です。携帯電話が鳴りました。福長弘美様からの電話でした。
何か騒がしいところにいるような感じです。
「おい、ブサ彦。ざまあみたか!ハハハハハッハハハハ」かなり酔っている感じで上機嫌です。
「今、みんなで飲んでるとこなの〜。今日のブサ彦、傑作だったよって。みんなでバカにしてうけまくり〜」
そういうと「ブサ彦に、乾杯!」という声があり、みんなの「乾杯!」という合唱と爆笑の声が聞こえてきました。ものすごく楽しいそうな雰囲気が自分の今の惨めな気持ちに拍車を掛けました。
今度は「ざまあみろ」「ざまあみろ」「ざまあみろ」「ざまあみろ」のコールが聞こえてきました。
「ちょっと、彼氏に代わるね〜」といって電話口から松田祐介の声は聞こえてきました。
「おい、ブサ彦。まじ、今日は格好良かったよ。はははははは。特にサンダル持ってあっちこっち歩きまわってる姿は本当に似合ってたよ」
すごい屈辱感を感じました。
「課長はお前みたいなやつ採用したのが失敗だったって言ってたぞ〜。飲み会が終わったら、これから弘美とラブホ行きまーす」ハハハハハハッハハハハハハハハハ
そういうと電話はまた福長弘美様に代わりました。
「お前、まさか今、サンダル嗅いで芋虫みたいに悶えていたんじゃないよねぇ?こんなになっても、サンダル嗅いでんじゃないの。うちらは、これからラブホでSEXやりまくりまーす。」ハハハハハハ
「悔しかったら、そのサンダルをゴミ箱に捨ててみな!まあ、できる訳ないでしょーけど。」
「おい、聞いてんの!」
「は、、、はい」
「福長弘美様と松田祐介様が今日は素晴らしいSEXができますように!って言って見ろよ。」
「。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。」
「早く言えよ!」
「福長弘美様と松田祐介様が今日は素晴らしいSEXができますように。。。」
「ハハハハハハハ。こいつまじ言ってやがんの。お前みたいなブサイクに言われなくても、そのつもりだよ。」
「うちらが、SEXした後のコンドーム欲しいって言ってみな!」
「。。。。。。。。。。。」
「早く言えよ。欲しいんだろ。」
「福長弘美様と松田祐介様が素晴らしいSEXした後のコンドームが欲しいです。」
ハハハハハハハハハハハハハハハ。「超〜、うける。まじバカじゃない?」
「無理、無理。」ハハハハハハハハハハ
かなり酔われているのか、そのまま電話は上機嫌に一方的に切られました。
本当に最悪の一日でした。今でも思い出す段に屈辱的な気分になるのですが、これがまだまだ、本当の地獄の入り口でしかないことに、自分は気づいておりませんでした。
福長弘美様と松田祐介様カップルの幸せの為に、自分の人生を捧げ、完全に破壊されるとは思ってもみませんでした。内緒にして頂くことが前提あったにも関らず、その約束は反古にされたこともあり、毎月、福長弘美様に上納金20万円を払うのはバカらしいと思いました。しかし、結局、オナニーできない状況が予想以上に苦痛であり、毎月上納金を納める羽目になりました。
しかし、決してオナニーは許されません。散々、憧れの足の裏を見せられてバカにされ、罵られ、唾吐きかけられ、蹴られ、ビンタされ、最後はトボトボ帰るしかありません。
最も、つらかったのは福長弘美様の彼氏の松田祐介の前でも哀れな姿を見せなければならないことです。
福長弘美様と松田祐介様は半同棲状態でしたので、毎月上納金を納めにいく時は必ず、松田祐介様はいらっしゃいました。そしてお二人に散々罵られ、蹴られ、唾吐かれるのです。お二人に罵倒されるために上納金を納めにいっているみたいなものです。自分のことながら、つくづくアホらしく感じる時もありますが、オナニーをさせて貰う為にお二人に媚へつらう日々が始まりました。

最初に上納金を納めに行った時のことです。その時点では、内緒にして頂く約束も守られなかったので、貞操帯も簡単に外してもらえるものと楽観視してました。自分の甘さに苦笑するのみです。
その日の屈辱はいまだに、鮮明に思い出せます。福長弘美様のアパートに伺うと案の定、そこには彼氏である松田祐介がいました。私は上納金を福長弘美様に渡しました。そして、貞操帯を外して頂くようお願いしました。福長弘美様も彼氏の松田祐介も冷ややかに笑われました。
「貞操帯は1年間付けて置く約束だったよね?ブサ彦!」
「は、、、はい。しかし、サンダルを盗んだこととか、福長弘美様のサンダルでオナニーしていたことを内緒にして頂ける約束でした。その約束は守ってもらえなかったし。。。」
「だから、何?」
「あの、、、、、、だから、その、貞操帯を付ける約束もなしに、、、、、」
その時、福長弘美様の強烈な足蹴が顔面と捉えました。吹っ飛びました。
私が崇拝してやまない福長弘美様の足の裏でです。
「お前、どのつら下げて、そんなこと言うのよ!ほっんと、ムカツク!てめーが盗んだんだろ!ヒトのサンダルを。泥棒のくせによくそんなこと、ぬけぬけ言えるな!違う?」
「は、、、はい」完全に話しの主導権は福長弘美様に取られてしまいました。
その時、彼氏の松田祐介に「ホントに、お前は情けない奴だよな。」と言われました。
ものすごい屈辱を感じ、私は怒りと屈辱で自分の拳をいつしか握り締めていました。
「松田、お前に、そんなこと言われるのはごめんだ!」と私は勝手に言ってました。
すると、また福長弘美様の足蹴が私の醜いブサイクな顔を捉えました。手加減なしの蹴りです。
「このブサイク!言っとくけど、祐介は私の大切な彼氏なの。分かる?」
「。。。。。。。。。。」
「今後は祐介のこと、呼び捨てしたら一生貞操帯を外してあげないと思え!返事は!」
「。。。。。は。。。。はい」
松田祐介は勝ち誇ったような顔で「ちゃんと、言って見ろよ」言われました。
「。。。。松田祐介。。。さ。。。ま」ハハハハハハハハハハハ
松田祐介様は私の顔を足でグリグリ踏みにじられました。憧れの福長弘美様に叱られ、完全に私は戦意喪失し敗北を認めてしまいました。
「言っとくけど、ブサ彦。貞操帯外して欲しいかったら、私と祐介の両方の了解が必要だからね。分かった?」
「はい。でも、やはり内緒にして頂けなかったので、貞操帯は外してもらえないでしょうか?オナニーができないのは相当つらいです。せめてオナニーくらいはさせて下さい。サンダルを盗んだことは本当に反省してます。上納金はしっかり払います。せめて、オナニーだけでも」
「うるさい!」と福長弘美様は土下座している私の顔面に足の裏で踏みつけられました。
「内緒、内緒って。内緒にする訳ないでしょー。お前が会社にいると、祐介の出世の邪魔になるでしょ。排除する、いい機会じゃないの?ねぇ、祐介。いい気味だこと」ハハハハハハハ
「本当に悪いとは思ったけど。お前がいると俺も係長のポストになかなか就けないからな。ま、自業自得と思えよ。すまんな。」福長弘美様と松田祐介様のカップルは顔を見合わせて笑われました。
「。。。。。。。。。」
「私は本当に彼氏のこと愛してるから。恋人想いなのよねぇ。」
「ブサ彦。いいこと教えてやろうか?もしかしたら、近いうちに、俺は係長になるかも知れないぞ。」
ハハハハハハハハハハハハハ。
完全なる敗北です。私は悔しさと惨めさで一杯になりました。
その後、お二人がTVを見られている間、私はお二人の足元に這い蹲りました。大好きな大好きな福長弘美様の足の裏を必死で見ました。近づこうとすると、「触れるなよ!」と福長弘美様の叱咤があります。
ああ、何て白くて柔らかそうな美しい足の裏なんでしょう。私は食い入るように足の裏に見入りました。
私の卑しい肉棒はギンギンに勃起しどうしでした。
「こいつ、必死!うける〜。足の裏でそんなに興奮するんだあ?バッカみたい。」
松田祐介様も本当に情けない物を見るよな目つきでニヤニヤ笑っておられました。
「でも、考えたらお似合いよね。ブサイクには。女とSEXは無理だし、せめて足の裏見て興奮してるのが釣り合ってるよ。ほ〜ら、足の裏だよ〜、ほ〜ら、ほ〜ら」ハハハハハハッハ
そう言うと、福長弘美様は私の眼前に足の裏を「これでもか」と翳して見せつけます。
「ほら、たーんと足の裏を見て、夜のおかずにしないとね。」
「おいおい、弘美。こいつはオナニーできないんだぞ」
「あっ、そうか。ごめーんねー。忘れてた。じゃあ、あんまり足の裏見ない方がいいじゃないの?」
「あああああ、もう許してください。限界です。オナニーさせて下さい」
私はお二人の前に泣きそうになってひれ伏しました。お二人は顔を見合わせて大爆笑されました。
「ほら、顔上げて見ろ!」
私は顔を上げるとお二人の足の裏を顔面に押し付けられました。
「みじめー」ハハハハハハハハハハ
「ブサイクの顔なんて見たくないしー」ハハハハハハハハハ
散々バカにされた後、「じゃ、うちらはこれからSEXしまくろうかな」と福長弘美様。
私はオナニーすら許可されないのにも関らず、お二人はこれからSEXされようとしてます。私が釈然としない顔つきをしていると、福長弘美様「こいつ、超〜ムカツク!何か不満?」
「。。。。。。。。。。。。。」
「邪魔!早くいねよ!」と福長弘美様の足蹴が飛んで来ました。私はほうほうの態で福長弘美様のアパートを立ち去りました。これがその日の思い出です。
この時は、まさか自分からお二人にSEXして頂くことをお願いする羽目になっていくとは想像してませんでしたので、あまりの理不尽さに怒りすら感じてました。私はオナニーも許されないのにと。
私はお二人にSEXをして頂くようになる経緯はまたお話しします。簡単に言うとお二人の使用済みコンドームを100枚集めれば、私はオナニー1回を認めてもらえることになったのです。

さて、私の普段の生活ですが、会社を馘首されたので、貯金はありましたが上納金のこともあって、この年齢になってコンビニの店員のバイトを始めることとしました。
仕事が終わってアパートに戻ると福長弘美様のサンダルを取り出してモンモンと悶える続ける日々です。
休日は1日中外にも出ず、サンダルを嗅いで福長弘美様の足の裏のことばかり妄想します。
困ったのは、仕事中もサンダルの匂いを嗅ぎたい衝動に駆られることです。
気が付くと、仕事場にもサンダルを携帯していました。
最初は2〜3時間に1回程度の割合でトイレでこっそり福長弘美様のサンダルを嗅いでいたのですが、段々1時間に1回、30分に1回のペースでないとイライラしてくるようになりました。また、嗅ぎ出したら10分も20分も嗅ぎ続けている自分がいました。ハッと気づいた時はいつの間にか時間が経過しています。サンダルの匂いを嗅がないとイライラし、嗅ぐと嗅いだらでオナニーがしたくてムラムラするばかりです。いずれにしても自分には地獄でした。こんな状態ですのでバイトはすぐに首になってしまい、バイト先を転々としました。毎日、毎日、福長弘美様の足の裏のことを妄想してはモンモンとする日々が続きました。
1回でいいから発射さえできれば、どれ程楽になるでしょうか。
福長弘美様と松田祐介様はその間も、何回も何回もSEXされていることでしょう。
そんな満たされない日々を送っているある日のこと、福長弘美様から電話がありました。
「ブサ彦、明日の日曜日ヒマ?」
「は、はい。。。。。上納金を納める日は月末ではなかったでしょうか?」
「違うよ。お前をデートに誘ってやってるんだよ。」
「えっ!」
私は、耳を疑いました。憧れの福長弘美様とデートすることなど今まで全く想像もしたことがありませんし、そもそも女性とデートなんてものをこの35年間全く行ったことがありません。正直、デートとはどうしたらいいものかよく分かっていないのが真実です。しかし、本当に福長弘美様とデートさせて頂いていいのだろうかと思いました。もしかしたら、本当は松田祐介様ではなく、このブサ彦のことが好きになられたのではないかとも思いました。本当に私はバカ者です。
私がこうしたことを考えながら、全く返事に窮していると、
「どっち?ヒマなの?新宿に3時で大丈夫?」
福長弘美様はじれったそうに問われました。私は頭がボーッとしてました。
「えっ!」
「えっじゃねーよ。どっちなの。OKだよね。駄目とは言わせないけど」
「ほっ、本当に、私とデートして頂けるのですか?」
「だから、言ってでしょ。新宿3時だから!」と言われ電話は一方的に切られました。
私は焦りました。デート、しかもこの世で最も大好きな最も憧れの福長弘美様とのデートです。
私は着ていく服がないのに気づきました。福長弘美様に失礼にならないように、慌てて洋服を買いに行きました。その日は眠ることもままならない状況でした。何かそわそわするような気です。恐らくオナニーも許されるでしょう。もしかしたら、福長弘美様とSEXということにもなるかも知れません。深夜遅くになって、コンビニにコンドームも購入しに行きました。しかし、いざSEXになったら私はやり方が分かりません。福長弘美様にリードしてもらうしかないのです。恥ずかしい限りです。
いろいろな妄想と期待で頭が一杯になり、やっとのこと朝になり少し眠ることができました。
とうとう運命のデートの日です。
私は緊張でドキドキしながら、真新しい服とパンツを履き新宿へと向かいました。2時半には約束の場所に着きました。緊張感で胸が締め付けられそうな気分になりました。落ち着け、落ち着けと自分に何度も言い聞かせました。3時に近づくにつれて、心臓の高鳴りが激しくなります。
逃げ出したい気分にもなりました。しかし、3時を回っても福長弘美様は現れません。さすがに3時半になっても来られないので、福長弘美様に電話を入れることにしました。しかし、電話は繋がりません。
4時を20分くらい過ぎた辺りでしょうか、やっとのこと福長弘美様は約束の場所に現れました。
「ブサイク、待った?」
「いいえ。ほんの少し程度です」
情けないかな、私は早くも下手に出てました。
「待ってないの?」
「は、はい。ほんの少しです。大丈夫です。」
パシーンとその時、福長弘美様のきつい平手打ちが私のほっぺを捉えました。
「私は3時に来いっていったよね!」
「はい」
「ブサイクは3時に来てなかったの?」
「い、、、いいえ。3時には来てました。本当です。」
「当たり前でしょ。ブサイクのくせして。私が3時って言ったら、2時に来て待ってるのが当然よ。お前はブサイクなんだから。待ちぼうけくって、私が来なくても何も文句言えない立場なんだからね。ブサイクなんだし。分かってんの?」
「は。。。はい。すみません」
私は、福長弘美様の足元に釘付けになりました。サンダルに素足履きです。何て白くて美しい足なんだろう。
もう胸がはち切れそうです。
「それから、私から少なくとも1メートルは離れて付いてきてね。お前みたいなブサイクと歩いているとこ見られたら本当に恥だから。」
「は、、はい。」これがデートなんだろうかとその時少し思いました。
「じゃ、最初は伊勢丹から行くから。」と言いながらさっさと歩き出されましたが、少し私に振り向いて、吐き棄てるように、「まじで、その服、ダッサ。」言われました。
私としては必死に選んだつもりでしたが、既に福長弘美様のご機嫌を損ねたようです。
伊勢丹に行くと最初は鞄は欲しいとのことで、福長弘美様は鞄のショップに入りました。私はショップの前で待つことを命じられました。30分程ショップの前で待たされた後、「ブサイク!」と福長弘美様に呼ばれました。私は慌ててショップに入ると、「これに決めたから」と言われました。
最初、その意味が分からなかったのですが、店員にお支払いはカードにしますか?と問われ我に返りました。
私はすごすごとカードを出し、その鞄の代金を支払いました。30万円もする代物です。
支払いが終わると、福長弘美様は丸井で靴買うからということで丸井に行きました。
「お前の大好きな足の履く靴だから、うれしいだろ」とか言われながら、福長弘美様から1メートル後をすごすご歩きます。勿論、先ほど購入した鞄を入れた手提げ袋を片手にです。165センチメートルある福長弘美様の後を身長150センチメートルのブサチビがとぼとぼ遅れないないように付き従っている光景は滑稽以外の何ものでもなかったと思います。
靴屋では1時間くらい待たされました。何とブーツを7足に、サンダルも6足くらい購入されました。
といいますか、私のカードで購入されたと言った方が正しいでしょう。
惨めだったのは、購入された後のブーツ7足とサンダル6足を入れた手提げ袋を持たされることです。右腕も左腕も完全に塞がれました。その後は、更に洋服屋、アクセサリー屋でも購入させれました。次から次へと購入させられ頭を冷やす間もありません。恥ずかしかったのは、下着屋でものすごくHな下着を買われたことです。
「ブサイク、今日、私これ着ようと思ってるけど、どう?素敵でしょー?」
私は顔を赤らめました。しかし、同時に今日、この下着を着て。。。。。期待が最高に孕みました。
男性用の洋服店にも行きました。福長弘美様はネクタイを選ばれてました。
「どう、このネクタイ。いいと思わない?」
「はい。で、、、でも、もう私はスーツ着るような仕事してませんので。。」
「えっ?お前何言ってんの?バッカじゃない。祐介に似合うかって聞いてんのよ!」
「えっ。あ、、、、そ、、そうですね。あのお似合いと思います」
「まじ、お前に聞いてもセンスないから、意味ねーけど。」とか言われました。
結局、ネクタイも5本購入させられました。さすがに、これは精神的にきつかったです。
福長弘美様のものならいざ知らず、その彼氏のネクタイを購入させられたのは、屈辱でしたし、心がすごく寂しい気になりました。
そんなこんなで、この日のたった1日で150万円ほど使ってしまいました。仕事も定職をなくしているので、これまで積み上げてきた貯金はあるものの、かなり厳しい出費です。
8時頃、このような調子で私は買い物袋で両手一杯に下げながら、オロオロしていると、
「ブサイク、お腹すかない?」と言われました。
何と、福長弘美様と二人きりでのお食事です。夢に見たデートとはこういうものだと思いました。
何となく、私はいつしか馴れ馴れしくなって「うん、お腹すいたね。どっかで、おいしいものでも食べようか」と返答しました。
「そうね。もう場所は決めてるの。すごくおいしいイタメシ屋さんがあって、すごく有名なの。」
「いいね。僕も、もう腹ペコだよ。」
確かに、これだけ買い物に付き合わされて、かなりお腹がすいていました。
その時、福長弘美様が意味深な笑いされて、「ふーん、ブサイクもお腹すくんだぁー」と感慨深く言われたのを記憶してます。
そうこうして、期待に胸を膨らませて、その有名なイタメシ屋に着くと、何と、その店の前で、松田祐介様が待っておられました。福長弘美様の後を両手に買い物袋一杯になっている無様な私の姿を一瞥して、
「おい、ブサイク。ご苦労だったな。後は、俺が引き継ぐから。しかし、お前のその無様な姿ひどいな。
弘美も相当ひどい奴だな」と笑われました。
「こいつ、私がデートしてやるて言ったら、ホイホイ付いてきやがったの。バカ丸出し。だから思いっきり、買い物してやった。150万円くらい使ってやったわ。」ハハハハハハハ
「おい、ブサ彦。本当に、ご苦労なこったな」ハハハハハハハ
「ねぇ、ねぇ。さっきから、お前のこと何て呼んでたか分かる?」


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