エターナルゾーン日記板
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[1] フルールの種
By フルール
また朝が来た。
いつもと同じ太陽が登る、いつもと違う冒険が始まる。
種が花咲く日はいつなのか?
エバンに住まう冒険者の小さな物語。
気紛れ更新中…
[返信] [編集]2007 10-21 15:47 [W44T]
[16]
By フルール
>>15より
しばらくすると、クレリックが戻って来ました。
(行き先変更、ジュラに行こう♪)
軽やかな足捌きで、ステップを踏みます。
踊るリビングロックにも負けません。
見せつけるように、隣りを通ります。
ステップに釣られたのか、近寄って来る者達が居ました。
立派なヘルムを被ってます。
(どうしよー!)
ゴブリン達に追われたクレリック。
逃げ足のステップは、なかなかのものです。
ジュラの魔窟に向かいながら、ただただ泣きそうでした。
果たしてエイヌ荒野到着は、いつの日になるでしょうか?
それは誰にも分かりません。
[返信] [編集]2007 11-16 00:09 [W44T]
[15]
By フルール
ある朝でした。
(エイヌ荒野行きたいな)
ちょこんと座って、岩に囲まれた細道を眺めるクレリック。
ここはザインの通称ドレイク広場。
隣りで大きな岩が踊っています。
(よし、行こう!)
決意を固めるとフードを被って、次々と光魔法を唱えます。
そして細道に入って行きました。
(よしゴブリン、今は居ない!)
左右確認して通り過ぎようとした瞬間。
「!」
振り降ろされる斧を、咄嗟に盾で受け止めます。
(うわーん、上から来るのナシー!)
どうやら、目覚めたばかりのゴブリンが見付けたようです。
慌てて細道を戻ります、目指すはさっきの広場。
この細道はゴブリンが次々と現れ、止どまるのは危険です。
(ゴブリン強いなぁ…)
何とか撃退して、さっきと同じ場所に座り込みました。
ぼーと眺めて居ると、ファイターやスカウトが沢山やって来ました。
同じように細道に入ります。
エイヌ荒野に行ったのか戻らぬ者達。
(もう一度、行っくぞー!)
またまた決意を新たに、魔法を唱えます。
ゆっくりと細道に進みました。
>>16へ
[返信] [編集]2007 11-16 00:08 [W44T]
[14]
By フルール
>>13より
「あいつは…」
頭を抱えるファイター、いつもと言えばいつもの事だが…。
「ねー、ねー、これ綺麗だね」
スカウトが投げ捨てた鎖を広い上げる。
先端に輝くものが付いていた。
「銀色の…指輪か」
「んー、なにか魔力があるみたいだね?」
「クレリック持って帰れ。魔力ならお前の方が役に立つだろう」
「いいの?スカウトが文句言わないかな」
「あいつは捨てたんだ、気にするな」
「はーい。わぁ、サイズがぴったりだよ」
鎖から外した指輪を手につけて見る。
神秘的に輝くそれは、とても綺麗だった。
「ところで、スカウト遅いね」
「そういえばそうだな、狼も倒したからここに用はないしな。帰るか」
「あれ?狼が居ないよ?」
倒れたはずの白い狼の姿は、いつの間にか消えていた。
周りを見渡しても何もない。
「伝説の白き守護者だからな。そう簡単にはくたばらないんだろう」
「まだ生きてるの?」
「分からん。でもそう思う方が夢があるだろう」
「えー、ファイターが『夢』って言ったら、なんか可愛い♪」
「ぐっ…、からかうな。早く帰るぞ」
軽くクレリックを小突きながら、帰り道を促す。
途中、ゴブリンと銀色の狼に追われたスカウトと出会う。
彼らがジュラの魔窟に逃げ出すのは、また別の話。
[返信] [編集]2007 11-05 23:29 [W44T]
[13]
By フルール
>>12より
寒さも忘れて、あちこち大地を掘り返しまくるスカウト。
元気だなと飽きれ顔で眺めるファイターと、寒いのにまだ帰らないのかなと震えるクレリック。
突然スカウトが、高笑いを始めた。
思わず後ろに低く二人。
「ふっふっふっ、ついに手に入れたぜ、伝説の弓を!」
掘り当てたものを抱えて振り返る。
身体も弓も泥だらけなのも気にしない。
満面の笑みと言うよりは、些かニヤけ顔だ。
「あー、その泥だらけのどこが伝説なんだ?」
非常に聞きにくそうにファイターが尋ねる。
「雪原の白き守護者が守る弓。それは、風の如きと聞く」
「どこが風なの?」
「分からんから、試して来るな。ちょっと待っててくれ」
クレリックの問いかけに、真顔に戻って答える。
「あ、こんな装飾いらね、邪魔」
弓の下の方に付いてる鎖を引き千切り、雪原に投げ捨てる。
「おい、仮にも伝説の…」
「んじゃ、また後でな」
シュピと片手を上げて、スプリントをかまして遠ざかる。
ファイターの小言なんて聞きたくない。
>>14へ
[返信] [編集]2007 11-05 23:28 [W44T]
[12]
By フルール
>>11より
それを悟ったのだろうか?
狼は姿勢を低くした、低い唸り声を上げる。
そして上を向いて吠えた。
吠えると同時に風が凄い勢いで吹き抜ける。
衝撃波となった風は、ファイターとスカウトを傷付けた。
「痛ってー!」
「下がるんだ、後ろで援護してくれ」
「あー、そうするわ。クレリック回復頼む」
「はーい、ヒールU行きまーす!」
「あれ?ファイターにかけるの?」
「スカウトは自力でやれ。こっちはそんな余裕無いんだ」
「ちぇっ、冷たいな…」
クレリックのそばまで撤退して来たスカウト。
ブツブツ文句を言いながら、弓に持ち替えヒールUを唱える。
そんな戦闘を繰り返す事、数分。
ついに白い狼にも終わりの時が来た。
スカウトの最後の矢が貫き、狼は動かなくなった。
>>13へ
[返信] [編集]2007 11-05 23:27 [W44T]
[11]
By フルール
>>10より
風を切り裂く音がする。
鋭い切っ先は一直線に獲物に飛ぶ。
寸分違わず狙いを付けて居るはずだが、いくつかは外れてしまう。
白い毛皮を纏った狼は、不敵に身を翻していた。
「あ〜、矢が当たらないな」
「しっかりしろ、スカウトの攻撃が頼りなんだ」
「へぇー、へぇー、分かってるんだけどさ」
「こっちに引きつけるから、頼むぞ」
遠くから弓で狙いを付けていたのだが、どうにも当たらない。
痺れを切らしたファイターが、挑発を仕掛けて前に躍り出る。
「前に行こうか?」
「ダメ。クレリックの仕事はなに?」
「皆を回復する事…」
「はい、よく出来ました。んじゃ、そこで大人しく待ってるように」
「うっ…、分かりました」
前線に出るのを止められたクレリックは、杖を握り締め後ろでお留守番。
短剣に持ち替えたスカウトは、二カッと笑って姿を消す。
次の瞬間には狼の後ろに現れた。
続けて第二撃が炸裂する。
後ろからの奇襲は成功したようだ。
狼が後ろに向こうとする。
咄嗟にファイターが回り込み、スカウトの方には行かせない。
>>12へ
[返信] [編集]2007 11-05 23:24 [W44T]
[10]
By フルール
「寒いー!凍える!」
吹雪の真ん中で、そんな叫び声がする。
サーコートと言う、長めの上着を着こなすファイター。
長いローブにフードとマントで防寒しているクレリック。
鎧にマントを羽織っただけのスカウト。
この中で、誰が一番凍えているかは、一目瞭然。
ここは極寒の地、プラッツ雪原。
「ローブ貸してくれ!」
「寒いから、嫌ー!」
「マント着てるから良いだろ?」
「やだよ、引っ張らないで」
ゴーン!
素晴らしい音がした。
「痛ってー、何するんだ!?」
「黙って歩け、人のを取るな」
「お前はコート着てるから、そんな事言えるんだ」
「スカウトだって、マント着てるだろう?」
「マントだけじゃ寒い、だからローブ貸して」
「わーん、フード引っ張らないでよー」
「…クレリック、さっきの杖でスカウトを殴れ」
「はい?」
「火の魔法を持つ杖なら、暖くなるだろう」
「またまたそんな冗談を、嫌ねぇ♪」
クネクネと奇妙に動くスカウト。
「…やれ」
「え?」
「んもぅ、ファイターさんたらぁ♪お・ちゃ・め・さ・ん〜」
そしてウィンクを決める。
「思い切ってやれ!炭一つ残さず、焼き付くして良いから!」
「えー!?」
「今すぐこいつをこの世から消せ!」
>>11へ
[返信] [編集]2007 11-05 23:23 [W44T]
[9]
By フルール
>>8続き
「クレリック?」
「大丈夫?」
「…え?はい」
「杖受け取って貰える?重いんだけど」
「あ、ごめんなさい」
口を尖らせたスカウトに急かされる。
慌てて我に帰り、受け取った。
「火の…魔法?凄く珍しいなぁ」
杖を手に取り眺める。
先端の赤い石から感じられる力。
「珍しい杖!?へぇー、売ったら高い?」
「…クレリックから、取り上げ禁止」
「ちぇっ、分かってるって」
珍しいの言葉に目が輝いたスカウトが覗き込む。
腕組みしたファイターが後ろから窘め、睨みを効かす。
わざとらしく口笛を吹きながら、スカウトは離れた。
「クレリック、まだ時間大丈夫?」
「はい」
「じゃあ、もう一つ付き合って」
ファイターが向き直り声をかける。
「どこ行くの?」
「プラッツ雪原」
[返信] [編集]2007 11-04 02:48 [W44T]
[8]
By フルール
>>7続き
周りの人々が騒ぎ出した。
(赤いドレイクは珍しいもんなぁ)
緑のドレイクがここには多い。
のんきにそんな事を考える。
フードを被って書物を開き、呪文を唱え始めた。
(…あれ?)
「ネームドモンスター!」
クレリックの声と周りの声が重なった。
得意げに笑うスカウト。
にっこりほほ笑み返すファイター。
(うそー!ドレイクだけど、ドレイクじゃないよ。うわーん)
信じられないが、とにかく杖を振るい、祈りの言葉を唱える。
クレリックの心の泣き声は誰にも聞こえない。
地響きを立て、サラマンダーが倒れる。
何かをやり遂げた表情のファイターが佇み、ファイターの肩を叩いて喜ぶスカウトが居る。
傍らには、放心状態に近いクレリックがお座り中。
突然、目の前に差し出された物、赤い石を持つ杖である。
瞬きして見上げると、二カッと笑いながら、スカウトが差し出していた。
「クレリックに丁度良いね」
「そうそう」
ファイターも相槌を打つ。
「マントの噂を聞いてたんだけど、これしか無かったよ」
「急がないし、また次にすれば良いから」
「ちぇっ、せっかくねぐらを探したのにさ」
そんなスカウトとファイターの会話が流れる。
[返信] [編集]2007 11-04 02:44 [W44T]
[7]
By フルール
夕暮れ迫るラプト。
座り込みボーっと空を見上げていた。
ふっとかかる呼び声。
「やぁっ!」
「こんばんはー」
フレンドの一人、ファイターであった。
「あなた、今からどこに行く予定?」
「分かりません…、特に無いから」
「それならパーティ組みませんか?スカウトとパーティ組んでるけど、大丈夫かな?」
「うん、OKだよ」
「ありがとう♪」
(三人パーティだったら、ジュラの魔窟でも行くのかな?)
とことこファイターの後ろを歩く。
大きな岩が踊る広場にやって来た。
緑の髪のスカウトが笑って出迎える。
皆でお座り作戦会議の開始。
「えーと、今からドレイク退治に行きたいんだけど」
「フレイムブレスがあるので、これが来たら回復お願い出来る?」
「分かりました、任せて下さい」
(なるほど、ドレイクなら回復役が必要だもんね)
「ドレイク引っ張って来ます。待ってて」
スカウトは笑うと姿を消した。
「行くぞ!」
力強い声が聞こえた。
ぽてっと立ち上がって杖を構える。
スカウトの後ろのドレイクを見て驚く。
大きい、何より赤い身体が目を引く。
(ブレイズドレイク…、大きいなぁ)
[返信] [編集]2007 11-04 02:42 [W44T]
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