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 『キミが好き』
© えりな 
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 R指定:無し
 キーワード:甘甘/キス/デート/好き
 あらすじ:当siteの元ノンケカップルのデート風景。
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今日は…大葉と駅で待ち合わせをして初めてするちゃんとしたデート。

今は、というと。
約束の時間より早く着いてしまい…途方に暮れているトコ。

思えば…大葉は、俺が日本に帰ってきて初めてできた友達なんだ。

と言っても、俺が一目ボレして…大葉もそうだと言ってくれたから友達を通り越して、すぐ恋人になっちゃったんだけど。

大葉は、優しくて真面目でめんどくさがり屋で…でも面倒見が良くて暖かい。

そんな大葉に、俺は毎日毎日…恋におちてる。

「芹沢ー!」

そんな思いを巡らせてると俺の彼氏…が走って改札を抜けてきた。
…彼氏?
なんかこそばゆいな。

「待ったか!?」

「んー今きたトコだよ?」

そう言って顔を見上げると…やっぱり、カッコいい。

「なんだよ…ジロジロ見て。」

「ん…カッコいいな…って思って。」

そう言うと頬を赤くしてそっぽを向く。

照れ屋な所も、好き。

「さ、行こう?」

そっぽ向いてる大葉の手を握って歩きだす。

「芹…?」

「その前に…キスしよ?」

そう言うと…握った大葉の手が強く握り返してくる。

大葉も…同じ気持ちみたいだ。

目当ての駅ビルに入り…トイレに入ると個室にこもりロックする。

「芹沢。」

逞しい腕に強く抱き締められるとなぜだか安心するんだ。

「大葉…。」

顔を上げて愛しい恋人を見つめると…その端正な顔が段々と近付いてきて…俺は瞳を閉じた。

唇に柔らかい感触…そして薄く開けた隙間から熱い舌が差し入れられて…身体が…震える。

「…っふ…」

小さく息を吐きながら…何度も絡める。

その度に身体の芯が熱くなり…苦しくなる。

「おぉ…ば…」

「…なに?」

離れた唇に…名残り惜しくてもう一度キスする。

「ね…俺…」

抱いて欲しい…って言ったら…イヤラシイって思う?

「芹沢…俺、お前が抱きたい。」

大葉が…そう言って俺を抱き締める。
…スゴイ…嬉しい!

「嫌か?」

「俺も…同じ事言おうとしてたんだ!」

ギュッとしがみついた大葉の胸から…大きく鼓動が聞こえる。

「大葉…ひとつになろ?」

俺を見下ろす顔が優しくとけて…
ゆっくりと甘い口付けを交わした。








2007/03/19
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