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求愛ハニィ
R指定:---
キーワード:高校生×高校生/全寮制/同室/ほのぼの/甘々
あらすじ:アキと心の何気ない日曜の朝。我が儘で照れ屋な俺のハニィ――俺の愛は君に届いてるよな?【当サイト短篇、憂鬱ハニィの番外編!】
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「心ちーん!ひー君いるっ?」
俺と愛しの心しゃんとの朝はこの一声によって終わった。
**********
「んぁ…朝か。眠ぃ…」
いつものように俺は心より先に起きる。心が朝に弱いってのもあるけど、俺がこうやって隣に眠る心の横顔を眺めていたいからだ。
すっと、ほんの少しくせっ毛がかった髪に指を通す。ひんやりとした気持ちのいい手触り。
ベットは寮だから二つあるけど、俺たちは一つのベットに寝ている。何でかって?ヤボなこと聞くなよ。
長い睫毛がぴくぴくと揺れる瞼に軽いキスをおとす。
「ん……アキぃ?」
お姫様のお目覚めのようで。
布団の中で身震いをする心。まだ重たい瞼を擦り俺を見上げる。
全体的に色素の薄い心は本当にお姫様みたいだ。白い肌に金に近い栗色の髪…睫毛なんかも同じ。瞳の色も茶色くて。ここまでくると外人さんだな。
俺はじっと見てくる心に優しく微笑む。
「おはよ」
「んーおはよぉ」
ゆっくりと起き上がり俺の首に手を回し笑う心は朝の俺にはちとキツイ。
下品かも知れないけど、おさまりかけていた朝勃ちにもろキタ。
心も俺のたぎったアレに気付いたのか、顔を紅潮させてキッと睨まれる。
睨まれても怖くないんだけど…むしろ可愛い。
「アキ…朝だよ?」
「…うん」
「今日って日曜だったよね」
心は布団を被り直し寝る体勢。寝ちゃうンですかっ!!俺のこの高まりはっ!
心しゃんは頭まで布団を被り、完全拒絶モードですね、はい。
つか俺、何キャラ?
うーん……やっぱり昨日の夜頑張り過ぎちゃいましたか俺?だから拒否するんだね、心しゃん。
「アキ…声に出てる。キモイ…」
「うぞ!」
声に出てましたかぁ。それにしてもキモイって……仮にも恋人でしょー俺達!や…仮にもじゃないって!
「こーこーろーしゃーん!」
俺は足元から布団に潜り込み心の足に触れる。
びくんっと反応する可愛い心。裸で寝てたから無防備な身体。
「なっ!アキっ何やって…」
「んー?そりゃあ…愛のい・と・な・みっ」
「ばかっ!やぁだっ、もー…はぅ」
太股を上に向かって撫でる。震える足をくっと引き寄せる。嫌々と言っても最後までは拒否らない心。
すでに心の上半身は布団から出ている。俺は布団の中で心の股間をまさぐる。
その時だった。
**********
「心ー…」
うるさいと刺のある言葉とともに俺の手は払いのけられる。
あー…予想外の展開だ。今日は朝から昼くらいまではイチャイチャしてようと思っていたのに。まさか、魁梨が部屋に来るとは。
照れ屋な心はあんなとこ見られて怒りっぱなしだし。
俺は心を背中から抱き抱える。もちろん暴れているがそれも押さえ込み、振り向いた心の唇にそっと触れる。
そんな眉間に皺寄せるなよ。綺麗な顔が台なしになるだろ。
笑って…。俺に心の笑顔を見せて?
暴れていた心の力が弱まる。射るような目で俺を睨みつける心。だけど、その目にはうっすらと涙が溜まり、頬も微かに紅潮している。
俺はそんな心のことを愛しいと感じながら頭を撫でる。
「……して…」
「え…?」
空気に吸い込まれるような声で何かを求める心。
何?もう一度俺に聞くチャンスをくれないだろうか。
心はぐっと唇を噛んだと思ったら俺の頭を掴み言った。
「も一回、キスして」
はい。我が儘で照れ屋な俺のハニィ。
俺は震える心の唇にキスをした。
俺の愛は君に届いてるよな。
‐FIN‐
2007/04/06
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