返信する

 デートの朝
© さぎりや まい 
作者のサイト 
 R指定:---
 キーワード:双子×兄 甘甘
 あらすじ:双子×兄 穏やかな朝の風景。(サイトのシリーズ連載の三人)※サイトは18禁です。
▼一番下へ飛ぶ


 ――まだ起きださなくていい。
 ベッドから時計を確認して、俺は布団に潜りなおした。
 すぐ隣の兄の体に擦り寄る。兄の千歳は、俺とメイでプレゼントしたパジャマを着ている。
 ――メイも葉月も大好きだよ。
 幼い頃からかわらない口調で言ってくれる千歳の愛情を、疑ったりしない。
 俺もメイも、千歳にとっては大事な弟で。
「ん……葉月?」
 目覚めた千歳が、微笑んで俺を見る。
「もう起きたのか?」
「僕も起きた」
 俺が応えるより先に、千歳の向こうからメイが顔を出した。
「二人とも、早起きだな」
「うん、おはよう兄さん」
 メイが、千歳の左頬にキスをした。
「おはよ、兄ちゃん」
 俺は、右頬に。
「ん、おはよう。メイ、葉月」
 それ以上のことも、さんざんしてやったのに。未だにキスだけで、千歳は頬を染める。
「今日の予定は?」
「九時からスーパーの売出し。その後は」
「三人でデートだよな、千歳」
 何か食べよう、とだけ言うつもりだった筈の千歳の台詞を奪う。
「え、葉月、デートって」
「いいね。千歳とデートかあ…楽しみ」
「メイ、あの」
「え?千歳、僕たちとデートするのいやなの?」
 千歳が困っている。
 家の中では、済し崩しに関係を認めても。
 家の外では、兄弟の一線を崩したくないんだろう。

 でも、無理だよ千歳。
 弟思いの兄ちゃんは、俺やメイを傷つけるの怖さに抱かれてしまって。
 いまさら、俺たちの望みを拒絶できるわけないだろう。

「いやじゃ、ないから」
「よかった」
 メイの笑顔に、千歳も笑い反す。
「そろそろ起きる?」
「そうだね」
「じゃあ」

「「着替えさせてあげる」」

「俺、兄貴なのに恥ずかしいだろ」
 上から下まで、脱がせて着せたら。
「全部してもらうなんて」 また、赤くなって。

 END







2007/04/15
▲ 始めに戻る

作者のサイト
編集

 B A C K 



[掲示板ナビ]
☆無料で作成☆
[HP|ブログ|掲示板]
[簡単着せ替えHP]