返信する

 好きな人
© 望夢 
作者のサイト 
 R指定:無し
 キーワード:同級生/告白/勘違い
 あらすじ:放課後。誰もいない教室でのお前の一言。 応援なんかしてやらない……。
▼一番下へ飛ぶ



「俺さ、好きなやついるんだ」

目の前の男の言葉に頭が真っ白になった。
だけど応援の気持ちなんか全然湧かなくて、酷く落ち込んでいる自分がいた。

「……誰?」

バカじゃんオレ。
何傷付いてんの?
今初めて、こいつがスキだって分かったのに。
自分でも声が震えているのが分かって、自嘲している自分がいた。
やばい泣きそう……。
このまま走って帰っちゃおうか。
それともオレも好きなやつができたって言おうか。

「誰?」
「……え?」
「誰だよ好きな奴って!!」

もしかして声に出していたんだろうか。
でもどうして。
どうしてお前がそんなムキになるんだよ。

「別にオレに好きな奴がいたっていいだろ?」
「……」
「お前だって好きな奴いるじゃねぇか」
「ああ」
「……っ…、だったらさっさと告りに行けよ!!」

じゃないとオレ、惨めじゃんか。

「今日告るつもりだった」
「……っ」
「お前が好きだって」
「……は?」

オレが好きなの、お前。
……なんだ、そんな簡単だったんだ。

「お前遠回しに言い過ぎ。誤解すんだろが」
「……は?」
「そっかぁ〜」
「え、おいっ!?」

オレ達の恋は単純で明確だった。








2007/04/24
▲ 始めに戻る

作者のサイト
編集

 B A C K 



「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove