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 ■オレンジ君と水色君■
© 萌 
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 R指定:無し
 キーワード:年下×年上 他高生同士 電車内 サイトは性描写有。
 あらすじ:2人の出逢い。歳も学校も違う2人が惹かれあっていく。
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いつもと変わらない朝

電車の乗り換えには、間三分間で。
もちろん、走らなきゃ間に合わない。

ふざけるなって、話だ。


そんな朝には、もう慣れた頃、俺は、一人の男に出会った。
おっ、あそこあいたなぁ。

俺の名前は、穂高泉。

朝の電車で座れないことには、もう慣れた。
立ってボーッとしたり、携帯したりしてれば、結構すぐに着く。

今日もそんな事をしながら暇潰そうと、停車してる間に隅の方へと移動した。


右隣には、サラリーマン。
慣れた手つきで周りに迷惑がかからない程度に新聞を広げ、立っている。
左隣には、長身からして俺と同い年かひとつ上くらいの他高の奴が居た。
水色の髪の毛に、右左と開いたピアス。
ブラウスから見える鎖骨の辺りには、刺青みたいなのがあるようにも思えた。

不良か?とも思った俺だが、ある事に気付いた。
この制服と校章には見覚えがあり、名門校なのを覚えていて、よくもまぁ
こんな奴が入れたなぁと、人は見掛けで判断するなと言う言葉を頭に
思い浮かばせながら、さほど気にせず目線を戻し携帯を取り出した。

受信ボックスを確認…していたら、ふと視線を感じた。
その方向を見たら、いつの間にかサラリーマンは居なくなっており、さっきの水色君(勝手に命名)と目が合った。
見たのを怒ったかなと、内心焦って居たら、何を思ったニコリと笑いかけてきた。

「へ?」

「あんた、日丘高校でしょ?」
は、話しかけてきた!!
「あ、うん。え、てか、何…?」
電車だの周りには人が居るだの忘れてしまうくらいに戸惑いながらも聞く俺に、
構わず話出す水色君。


「つれないなぁ。先に見てたの、あんたじゃん。」
「Σ!!」
バレてました!!
怒ってるのかと思い、握り締めたままの携帯を、一度直しチョコンと頭を下げ謝
った。
「気を悪くしたならすいませんでした。」
どのタイミングで頭を上げようかと悩んでいたら、ククッと微かな笑い声が聞こ
えた。
頭をあげ目線を水色君に戻すと、俺に背を向け壁の方向いて笑っている。
「ッくくっ、や、別に謝って欲しいとかじゃねぇから。あーっ、アンタオモシロ
イネ。」
「…はぁー。」
訳が分からないままとりあえず頷いて目線を足に向けると、陰が出来た。
え?と思ったらあの水色頭に整った顔が覗きこんできた。




…一瞬、ドキッとした。

「俺ね、日野崎仁。一ノ宮高等学校一年生デスッ。」
あ、やっぱりあの高校だと、思った。
「頭良いんだなーって、へ?一年生??」
「ソーデスッ。何アンタ二年??」
「うん。つか、背でけぇなお前。」

…やっぱり見えませんでしたか。

「仁。」
「は?」
「仁てよンでよ。俺もアンタ、名前で呼びたい。」
初対面でかよ!!
…まぁ、名前名乗られたからには名乗らない訳にもいかず…
「日丘高校二年、穂高泉。髪の毛は地毛。」「俺も地毛〜。」

名乗りはしたが、この後は?
などと考えていたら、次の停車駅の知らせが入る。
あ、確か…
フッと仁の方を見てみると、
「じゃぁ、俺此処たから。あ、そだ。」
他高の降りる駅まで覚えてるなんて、記憶力あるなぁ、なんて思っていたらまた
顔を覗きこまれ…



チュッv






…!!!!!!!!!!
「友達の印☆じゃぁ、またねー。」
軽く、ほんの軽くだけど仁は俺の頬に…
「き、す…?ッ〜うぁぁあ!!!」

周りにたくさん人が居るってのに、俺はなんて奇声、
出してんですかね…はぁっ。






何だか、前途多難な朝が続きそうです。








2007/05/03
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