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 たまに晴れた日に
© のっち 
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 R指定:無し
 キーワード:兄弟 ほのぼの 仲良し
 あらすじ:本サイトの主人公とその義兄のある休日のお話(リクエスト小説より)
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「ドライブ行こうぜ」
なんて、日曜の朝に言い出したのは兄さんだった。
朝のジョギングから帰ってきた俺は、そういった兄さんの顔をじっと見た。

「…眠そうなんだけど平気?」
爽やかにいわれたんだったらわかるけど。

寝癖ぼっさぼっさで、あくびしながら言われて悩んだ俺。

「大丈夫」
当の本人はかなりぼんやりしてるんですが。
なんでそんな顔してるくせにそんなに意欲的なんですか。

不安を覚えつつも、俺は汗べったべっただからシャワー浴びに浴室に向かった。



「あー、きもちいー」
運動後のシャワーっていいよなー。
なんて思いながら浴びていたら…


がら。

「勝美ー、朝飯どのくらい食えるか、かあさんが聞いて来いって」




間(凍結)


「おっ、ちゃんと育ってるなー」
にやっと笑った声が響いた瞬間、

「で、っ、出てけばかぁぁぁ!!!」

シャワー浴びたまま硬直していた俺は、弾かれたように叫んだ。
思いっきり直視されたー!

しかもなんか思いっきりこ、股間みてなかったかー!?

「ににににいさんのあほー」

ばしゃばしゃとシャワーを浴びて頭を洗ってごまかそうとする俺。
はずかしー!
兄弟でもはずかしー!


そしてそのまま、朝食をとって兄さんの車でドライブにゴー…
逃げようとしてつかまったんだけどさ。


「子供だとばっかり思ってた勝美がちゃんと成長しててお兄ちゃんは驚いたぜ」

…。

「うっせぇ!…下半身見るな、エロアニキめ!」
さっきの話を持ち出されて思わず頬が熱くなるのを感じる俺。
にやにやしてるし…!

「思い出すなっつの!!」
びしびしとその腕を叩く。

「アブネェからヤメ」
笑いながら、片手で俺の頭をなでる兄さん。

…あ、これ好きだなぁ、なんて。
思った自分になんか呆れた。
暫く俺の頭をなでてから、兄さんは手を離して前を見て運転に集中し始めた。
少し進んだところで、なんだかご機嫌な様子の兄さんの様子に、ちょっと不安を感じた俺。

「…で、なんで急にドライブなんて思ったの?」

鼻歌交じりに運転する兄さんの横顔をちらっと見て、聞いてみる。
なんか変なとこにつれてかれんじゃないだろうな?というニュアンスは隠す。

俺だってなんか、楽しくなってきたけど。
たまに兄さん突発的なことするからなー。

「ん?なんとなく。折角、家にいるし、お前もいるし。
 たまにゆっくり一緒にいたいなぁって思っただけだぜ?
 別にワルだくらみも何もしてねぇから安心しろ」

…見透かされた。

「…あ、そう」
「そうそう。…で、どこ行きたい?今日一日アッシーしてやるぜ?折角だしな」

兄さんは、オトコマエなことを言って俺を見た。
その顔が凄くかっこよくて思わずドキっとしたのは内緒だ。




「じゃあ…食べ歩きツアー」

真顔の俺の言葉に、ぶっと噴出した兄さんは、了解っていってくれた。

そしてそのまま、俺の腹が満たされるまで(兄さんの財布が空っぽになるまで)おごってもらったのは言うまでもない。



…たまに、いいよな。
いつもはこんな風に甘えらんねーもん。
すごく楽しいなぁって思った、休日でした。

END







2007/12/04
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