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 話しをしよう
© 屑茄 
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 R指定:無し
 キーワード:弱気 愛しさ 恋敵
 あらすじ:ある晴れた日…廊下を歩いていた和魔の耳に届いた声。 それは───
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今日は天気が良く、昼寝をするには絶好な日だ。
俺はそんなことを考えながら廊下を歩く


『あー暇っ暇』

すると中庭の方から聞き慣れた声が聞こえてきた

…この声は歌澄?

俺はゆっくりとした足取りで声の方向へ歩き出した

『あっ蛇邑…いや、和魔先輩!!』

木製のイスに座って俺を出迎えてくれたのは俺の愛しい人。
無邪気に手を振る姿は可愛いらしく、顔がほころんでしまう

「暇なのか?」

『あ、はい。とても暇で…ディスもどこか行っちゃいましたし…』

ディスとは、この学校で歌澄が見つけた猫のこと
よくここにきては遊んでいるのを見かける
そのことを本当に寂しそうに言う歌澄に少し笑いそうになってしまった

「すぐ戻ってくるだろう。
それまで、俺が…

「歌澄〜!!!!」

『あ、嶽琉?』
「すげー探しただろ!!」
『ゴメンナサイ…』

ちっ…邪魔が入った
こいつは椎嶽琉
いま俺のいる生徒会へ勧誘している奴だ

だが、俺はこいつが好きではない
下半身癖が悪いのもあるが…

「蛇邑先輩」

こいつは

「歌澄連れて帰りますね」

恋敵だ…

『嶽琉ひとりで帰ればいいじゃん。』
「お前そろそろ授業でろよ」
『うー…わかった
和魔先輩さよならー』


満足気な顔で俺を見る
まるで勝ったとでもいうような表情
そうだよ。
俺は歌澄を引き止めることはできない
お前のように側にもいられない…

やはり俺は…

『和魔先輩!!!!』

不意にかけられた声
俯いていた顔を上げると優しい笑みを浮かべた歌澄がいた

『今度また、お話しましょうね!!!』

そう言うと走り去ってしまった

「はっ…」

参ったな…
思った以上に俺はお前に惚れてるみたいだ


空は晴れ
暖かい光が俺の背を包んだ







2008/03/19
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