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ひまわり
R指定:無し
キーワード:ひまわり 太陽
あらすじ:あらすじでは、ないですが何ヵ月か前の作品です。よろしければご覧になってくださいm(_ _)m
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『暑い…』
残暑厳しい9月。良は部屋の中で大の字になって寝ていた。クーラーをかければいいのだが、そのクーラーをつける気力もない。
「全くお前は…。クーラーつけるぞ?」
と、聞き慣れた声が耳に届く。良は気力を振り絞って、声のした方に首を動かした。すると目線の先には、クーラーのリモコンを操作している一騎の姿が。
『!!……一騎!?』
「よぅ」
良は、いきなりの訪問者に驚きを隠せずにいた。反射的に体を起こし、ゆっくりと一騎に近付いていく。
『なんでお前がここにいんの?!!』
「おばさんが勝手に入っていいって言うから来た。一応ノックしたんだけど」
『気付かなかった…。俺くたばってたから…』
>
>だいぶ気力が回復した良は、一騎と一緒にクーラーの側で涼むことにした。先程よりぐんと涼しくなった良の部屋は、快適そのもの。そして二人は、暫く他愛のない話で盛り上がった。
『だよなー。……ところで一騎、今日はなんで家に来たんだ?なんか用事があったんじゃ?』
「あぁ、そうだった。これだよ、これ」
一騎は目的を思い出すと、スーパーの袋らしきものから何かを取り出した。取り出されたそれは、良の目を一瞬にして惹き付ける。
『ひまわりだぁ!!!』
「ひまわり見たらさ、買わずにはいられなくなって。ひまわりはお前の分身だから」
一騎は軽く笑うと、ひまわりの顔を良に向けた。植木鉢の中のひまわりは、太陽をたくさん浴びたのか凄く生き生きしている。そんなひまわりを見た良は、嬉しさで胸が一杯になった。なにせ良は、花の中でひまわりが一番好きだからだ。
『これ…俺にくれんの?』
「当たり前だろ?お前のために買ったんだから」
一騎はひまわりを良に手渡すと、枯らすなよ?と一言付け足した。わかってるよと言いながら、良はそれを窓際に飾る。
「ちゃんと育つといいな」
『大丈夫だよ。俺がしっかり面倒みるもん』
一騎と良は、太陽に向かっていくひまわりを眺める。窓際に置かれたひまわりは、太陽の光をいっぱいに浴び始める。
『一騎…』
「なんだ?」
『ありがとう。本当に大切にするね』
良はひまわりのお礼に、一騎の頬に唇を落とす。
「可愛らしいお礼なこって」
一騎はそんな良が愛しくて、キスをしてきた良をそのまま抱き締めた。暑くても、この温もりは心地いい。二人はお互いの温もりに触れながら、幸せを噛み締めていた。
End.
2008/04/02
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